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SAO編−白百合の刃−
SAO8-痛みを知る者と知らぬ者
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で全て解決する。何もかも明日で終わる。
 いや、終わらせる。絶対に。
 数分後にメールが返ってきて内容を確認した。
 ……了解。

「よし、終わったって……」

 振り返ってみれば、シリカはベッドでぐっすりとお休みになされた。

「寝てるし……」

 いや、別にいいんだけどね。シリカにとっていろいろとあったから、疲れて眠るのも無理はない。このまま寝かせましょう。あと、掛け布団をかけてっと……私、どこで寝る? 床でもいっか。

「しかし……」

 女の子の寝顔を見るのは失礼だけど、思わず見てしまう。
 シリカを助ける理由に、私は妹に似ているからって言ったのは自分でもどうかと思った。実際はシリカと似ていないんだよね。ただ妹属性なだけだから妹に似ているって言ってしまった。
 ……今、なにしているんだろ。私達なんか気にせず、青春でも楽しんでいるかな? そうなってもおかしくはないか。私も、兄も、お兄ちゃんお姉ちゃんとして、なんにもしてきてないし、妹の気持ちをわかろうとしなかった。
 私には強くて可愛い妹がいる。だけど、私の勝手なせいで妹のことをわかろうとしなかった。
 いや、ちょっと違うか。妹のことを嫌っていたから、わかろうとしなかった。
 私の家族は兄しかいないんだと思い込んでいた。
 今思うと、本当に私って、バカなんだなって実感する

「元気かな、直葉」

 妹の名を呼んでも、きっと届かない。今でも、私と直葉には遠い距離を作ってしまったから。

「寝るか……」

 よくある話だよね……。
 離れてから、傍にいる人の存在が。どれだけ大切であることを思い知るなんて……。そう思うと、後悔しているんだって思い知らされることにもなるんだけどね。
 あの時、なんで私は妹のこと、わかろうとしなかったんだろうって……。
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