SAO編−白百合の刃−
SAO8-痛みを知る者と知らぬ者
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すげーひやひやした。周りから見れば私がシリカを泣かしたように見られるし、それに泣くのは今じゃないと思ったからである。終わった時にまた泣いて、それで笑えば良いはずだから。そう思うとやっぱり笑顔が一番なのよね。
そう思いながら、シリカと共に歩いて行くと、道の右側に一際大きな二階建ての建物が見えてきた。
『風見鳥亭』……シリカの亭宿かな?
「あ、キリカさん。ホームはどこに……」
「五十層だけど……今日はここに泊まるかな?」
「そ、そうですか!」
だってね……一々戻るの面倒だもん。それに今はシリカの友達である、ピナの蘇生をすることが優先だ。だったら、それが達成するまではシリカと一緒に行動したほうがいいだろう。その方が、シリカも安心するだろうと思うし。
「ここのチーズケーキがけっこういけるんですよ」
「おお、マジで」
「はい! なので行きましょう」
嬉しそうに両手をパンッと叩いて、コートの袖を引っ張って宿屋に向かった。
「チーズケーキか……女の子はケーキ大好きだものね」
「はい! そうですよね! 楽しみにしてくだ……」
言い終わる前に急に途切れ、顔を伏せた。
「シリカ?」
声をかけても返事は無し、そのまま無言で入ろうとした時だった。
「あら、シリカじゃない」
女の声はシリカの名を口にした。名前を呼ばれたシリカは立ち止まり、「……どうも」の一言だけ伝える。まるで声をかけてくるなと言う拒絶をしていた。
私はシリカの名を呼んだ女性に体を向ける。視線に映っていたのは、真っ赤な髪を派手にカールしていて、細身の長槍を装備している女性プレイヤーだった。そして、その女性プレイヤーが口の端を歪めるように笑っていた。
「へぇーえ、森から脱出出来たんだ。よかったわね」
「…………」
シリカは返事をしない。知り合いだけど……仲は良くない、か。先ほど急に黙ったのは、彼女を見てしまったからだろう。そしてシリカは、髪をカールしている女性プレイヤーと関わりたくないだろう。
「でもシリカ。今更帰ってきても遅いわよ。ついさっきアイテムの配分は終わっちゃったわ」
「いらないって言ったはずです! ……急ぎますから」
会話を切り上げて彼女から一刻も早く立ち去ろうとしたが、相手はまだシリカを解放する気はないようだ。そして彼女は嫌な笑みを浮かべる。
「あら? あのトカゲはどうしちゃったの?」
「っ!」
「あらら、もしかしてぇ……?」
「はいはい、ストップストップ!」
ヤバそうな感じがしたので、私は話に割り込んで、強制ストップをかけた。
「わかっているなら、いじわるしちゃ駄目だよ」
使い魔が『ビーストテイマー』の周りから姿を消えている理由な
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