暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
17話:絶望を希望に そして…
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開き、涙を流した。
「私は…私はただ、アリシアと…また昔のように……!」
「………」
顔を両手で覆うプレシア。それを黙って見守る士。
そこへ、士にモニター通信が入る。通信相手は、リンディだった。
『士君、いいかしら?』
「…短めに頼むぞ?」
『先程そっちに、クロノ執務官と、なのはさん達と…フェイトさん達を転送したわ』
「…そうか」
『いらないかもしれないけど…その間、プレシアの事――』
「わかった。元より、俺はもう少しここにいるつもりだったからな」
『お願いね』
リンディからの頼み事を引き受け、改めプレシアに向き合う。
「と、いう訳だ」
「…フェイトも来るのね」
「そうらしいな」
通信を聞いていたプレシアが、士が言うより前に口を開く。それを聞いた士は目を閉じ、再びプレシアに問いかける。
「で、どうするつもりだ?フェイトの事」
「どうする…?」
「一応フェイトはアンタを母親と言っている。戦う前にも言ったが、フェイトの事を…娘としてみてやれないのか?」
「………」
士の言葉に押し黙るプレシア。それを見た士は、深いため息をつき、立ち上がる。
「…まぁ、その答えを今すぐに出せとは言わないさ」
「ちょっ、何を!?」
立ち上がった士は小さいからだながらプレシアを支え、立ち上がらせる。
「だが、少なくとも娘の言葉ぐらいは聞いてやれよ?」
「え?」
士がそう言うのと同時に、士達がいる部屋に数人の足音が響く。プレシアが部屋の入り口を見ると、そこにはクロノ、なのは、人間状態のユーノとアルフ、そしてフェイトの姿があった。
「母さん!」
「…フェイト……」
フェイトの顔は、何かを決心したようなものだった。士は支えているプレシアから離れ、なのは達の元へ向かう。途中、フェイトとすれ違う時、士はフェイトと目を合わせる。フェイトはゆっくり、一歩ずつプレシアの元に歩いていく。
「……何しに来たの…」
「っ……あなたに、言いたい事があって来ました」
そのフェイトの足を止めるプレシアの言葉。だがフェイトはその場でプレシアに語りかける。
「私は、アリシア・テスタロッサではありません。あなたが作り出した、ただの人形なのかもしれません。」
「……でも、それでも私は…フェイト・テスタロッサは、あなたに生み出してもらった、あなたの娘です」
「っ!」
フェイトの言葉に顔を歪ませるプレシア。だがすぐに平静な表情に戻し、口を開く。
「…フッ、フフ…それで、何?今更あなたを娘と思えと?」
それを黙って聞いていたアルフは飛び出しそうになるが、ユーノとなのはがその体を抑える。
フェイトはそれを尻目に続ける。
「あなたが……それを望むな
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