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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic12とうとうアイツがやって来た〜Wheel of FortunE〜
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撫でてきた。

「もう。子ども扱いして〜」

とは言うけど、撫でられるのが気持ち良くて振り払うことはしない。

「でもリンディ艦長やグラシア家やカローラ家のおかげで、こうしてわたしは世界の為に戦える」

わたしの管理局入りっていう我が儘を聴いてくれた恩人の1人、リンディ艦長の座る艦長席に振り向く。わたしの視線に気付いたみたいで、リンディ艦長はニコッて小さく手を振ってくれたから、わたしはちょっと照れながら降り返した。

(母様の友達がリンディ艦長で良かった)

エイミィとの会話から少し。ようやく今回の現場、地球へと転移が出来る宙域に着いた。早速ブリッジのメインモニターに、「あ〜、アレがジュエルシードの暴走体って奴かぁ」現場の状況が映し出される。まずは樹、そして白と黒の魔導師の少女2人と、どちらかの使い魔らしき獣耳と尻尾を有する少女。

「っ!?(また来た。この感じ・・・!)」

その3人を見ていると鼻の奥がツンとして、声を出して泣きそうになる。リンディ艦長やクロノ、エイミィと初めて出会った時もわけも解らず泣いてしまった。あの時はホントどうかしてた。というか、リンディ艦長たちだけじゃないし、初めて会った時に泣いたのって。

(こんな時に限って。気持ちを切り替えないと)

必死に気を落ち着かせて、なんとか泣くことを堪えることが出来た。小さく深呼吸を繰り返してモニターを眺めていると、「イリス」リンディ艦長に呼ばれた。どうして呼ばれたのか聴くまでもないから「はい、任せてください」首肯する。現場に向かうために、艦長席の後ろに在る転送装置トランスポーターに向かおうとした時、「あれ? イリスちゃんが行くの? クロノ君は?」って訊いてきた。

「クロノのようなお堅い融通の利かないのが行ったら話がこじれるかもしれないじゃない。見たところわたしと同年代みたいだし、同じ女の子が行った方が良いと思うんだよね。というか、クロノは動けないじゃない。リンディ艦長有するお茶型決戦兵器を間違って飲んで」

それはついさっきの事。わたしが眠気覚まし用に作ったわたしとクロノ2人分のお茶と、エイミィが作ったリンディ艦長用の味覚破壊茶が入れ替わって、コップが同じだったこともあって気付かず、運悪くクロノが引き当てた。そんなクロノは今、医務室で寝込んでる。なんていうか、ごめんなさい。

「あ〜、そうだったね・・・」

小声でそんなやり取りをしてからトランスポーターの前にまで移動。そして改めて、「これより現地での戦闘行動の停止、ロストロギアの回収、両名からの事情聴取を」リンディ艦長から指示が出される。

「任務拝命。了解しました」

応じると共に次元航行部隊の青制服から騎士甲冑へと変身する。手にするのは、桜色の刀身を持つ長刀型のアームドデバイス
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