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GGO編ーファントム・バレット編ー
53.死の銃弾
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、何の気負いもなくトリガーを引いた。

小さな閃光。
わずかに遅れて、かぁんと乾いた銃声が耳に届く。

「あ.......!」

隣で、キリトが何かに怯えたように呻いた。

銃弾は、外れるわけでもなくペイルライダーの胸の中央に命中した。だが、即死級のダメージではないはずなのにボロマントはそれ以上引き金を引かない。
拳銃を構えたまま、悠然と立っている。狙われていると知りながらも。

一秒、二秒、三秒ーー。

ここでついに、ペイルライダーを拘束していた電磁スタン弾の効果が切れる。

ペイルライダーは反撃のAR17ショットガンをボロマントの胸に突きつける。文字通りの0距離、当たればさすがに一撃で死んでもおかしくない。

反撃の銃声が........響かない。

代わりに、どさりという音とともにペイルライダーが、まるで関節壊れた人形のように両膝から地面に崩れ落ちる。ペイルライダーは、そのまま動かなくなった。

青白い迷彩服に包まれた全身が、ノイズを思わせる不規則な光に包み込まれ、突如生滅した。

最後に残った光が、【DISCONNECTION】という小さな文字列を作り、それもまは夕日に消えた。

「...........なに、今の」

さっきの行動に理解が全くできない。

ボロマントがハンドガンで一回撃っただけでペイルライダーを倒したってことになる。

(いや、違うわ!ただ、反撃しようとした寸前に運悪く回線トラブルが起き、ゲームから切断されてしまっただけよ!)

「あいつ......他のプレイヤーを、サーバーから落とせるの.......?」

掠れた声で呟くと、隣のキリトがまるでうわごとのような声で返す。

「......違う。そうじゃない。そんな生温い力じゃない........」

「ぬるい?どこがよ、大問題でしょ。チートもいいところだわ、運営は何してるん......」

「違う!」

突然、キリトがぎゅっと左腕を掴む。反射的に振りほどこうとするが、続いた声が、全身を凍らせた。

「あいつは、サーバーからおとしたんじゃない。殺したんだ。たった今、ペイルライダーは......ペイルライダーを操っていた生身のプレイヤーは、現実世界で死んだんだ!」

「..........な........」

(......何を言ってるの?)

そう応じようとした口は、再びキリトの言葉に押しとどめられた。

「間違いない。あいつが......、あいつが《死銃》ーー《デス・ガン》だ」

どこかで聞き覚えのある名前だ。

「......デス......ガン。それって、あの、変な噂の......?街の酒場や広場で、確か、前の大会で優勝した《ゼクシード》と上位入賞の《薄塩たらこ
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