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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第16話 理解不能です
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での自己犠牲精神を発揮する聖人君子の様な真似は出来ないし、しない、しているつもりもない。
あの妙な情報が蔓延してからというもの、まるで珍獣? と思われている様に近づいてくるプレイヤー達が非常に多かった。今後も、アルゴとの関係を作っていけば、もっともっと広がる可能性が極大だ。
そもそも、リュウキは、これまで様々なプレイヤーから好奇な眼で見られたりしていた事は多数あった。
だが、《見られる》、それだけならば、まだ良い方だろう。
情報を聞きつけた様々なプレイヤーが、まるで自分自身をまるでオモチャの様に見て、接してくる事が、はっきり言って、現段階で一番面倒なのだ。
何よりも対処に困り、更にそれを乗り越える為のモノ。……その攻略法が全く思いつかない。と言う事が大きいだろう。
普通のゲームであるのなら、そんな近づいてくる連中は さっさと蹴散らしてしまいたいところだが、この場所ではそんなわけには行かない。注目を集めただけでなく、更に悪名の様なものまで轟いてしまえば、最悪極まりないだろう。そして、最も不可能なのが異性プレイヤーだった。更に言うと女性のプレイヤーからのアプローチも問題だった。
同性以上に扱い方も判りにくいし、教えてくれていた爺やの言う《紳士の嗜み》というのも、よく判っていない。対人接客を生業としている訳でもないから、尚更だ。何より、女性プレイヤーを傷つける事は出来ないから。(勿論 物理的に)
そして今、同じ宿にいる女性。入浴中であろうプレイヤー、レイナ。
『異性が苦手』『判らない』
と言うのなら、確かにレイナも同じだとは思う。彼女もどう見ても女の子だから。……だが、リュウキにとって、今までのプレイヤーに比べて考えたら、レイナは全く問題なかった。奇異な目で見てくる事も、過剰気味なアプローチもなかった。
大丈夫だと判断したからこそ、リュウキは はっきりと自分の素顔を見せたのだ。
そして、その判断は間違ってはいなかった。
レイナが、妙に驚いてはいた事は理解出来なかったが、別に何かを言ってきたりしていなかったから、今までの様なプレイヤー達とは違った。それを見てリュウキは、とりあえず安心していたのだ。
所謂、レイナに対する信頼値が上昇した。
攻略より、BOSS戦よりも疲れる内容だから、そう言うのが 無くてよかった良い点が大きい。
レイナとパーティを組んだ以上は、さしあたり協力し合っていくのがベストであり、その為にもあまり、これまでの様に拒絶する姿勢は良くないだろうとも思う。
「……まあ、まだ 序盤も序盤。今回の第1層のBOSS戦だけの暫定だからな……。そこまでは問題ないか。3層からのギルドだったりしたら……厳しいモノがあったと思うけど」
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