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ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜
Reincarnation
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白色のオカリナをぶら下げたムウマだった。
「・・・・・・ふぅ、やっぱり夜の海岸の散歩は気持ちいい・・・。 この前の嵐みたいな雨が嘘のようね」
ムウマは体全体で風を受けながらゆっくりと移動する。ゴーストタイプ全般に言えることだが、夜が一番行動しやすく、気分がいいのだ。ましてや1週間ほど前から雨が凄い勢いで降り続き、今日やっと晴れたのだから。それにまだほんのりと土の香りがし、その匂いは何故か彼女は好きだった。それに風が強くもなく弱くもなく、ちょうどいいくらいよそよ風だったのでこれは散歩するしかないと出てきた次第である。
「ふぅー・・・さて、そろそろ帰らないと。 ずっと飛び続けていもいいけど、今度は体冷やしちゃうしね」
そう言うと今まで地面から30センチくらいの位置を浮遊していたのだが、急上昇して上空50メートル付近までゆっくりと上昇していく・・・。そこまでの高さは上った事はなかったが、1週間ぶりの散歩なのだからって言う事で少し無茶をしたくなったのだ。
「・・・ふぅー、ここはここで街明かりが見えて、キラキラしててすごく綺麗ね・・・。ポートタウンやナルトシティ、グーレスタウンにエシュゼタウンまで。今度機会があったらまたいろんな町に行くのもいいわね。 ・・・さて、もう少し見たいけど今回は体冷えてきたし帰りましょ」
そう言うと今度は目を閉じ、力をふっと抜いて地面へと自由落下する。ゴーストタイプ全般に言えることだが、体重が軽いので自由落下っと言ってもそんなに早く落ちるわけでもない。それに風を感じたいわけでもない。ただ単に浮遊感が好きなのだ。でも自分で浮く浮遊感ではなく、なんも力を入れない浮遊感を。
いつもなら地面スレスレまで目を閉じたままで、近づくまで目を開けなかったのだが、今回は違い、逆さまから見える海に見える月明かりを見ていた。いつも普通の向きから見ているのでこれはこれでいいかもっと、と思った直ぐに、海岸によく分からない固まりが見えたような気がした。石だろうと思ったが、だとしたらかなり変な形の石。一応確認するために体を元に戻してブレーキを掛けながらゆっくりと近づいていく・・・
「・・・・・・茶色くて・・・小さくて・・・尻尾があってー・・・・・・尻尾っ!!?大変っ!!だ、誰か倒れてる!!」
それはポケモンの姿だった。でもあの個体種はここらでは見かけないし、それに波打ち際で打たれて倒れているなんて何かがあったしかありえない。それに気温は肌寒いかな位なので、身体が濡れているのであれば更に寒く感じ、低温状態で最悪・・・。
降り立ってすぐに行ったのは、首筋に手を当てて体温チェックと脈拍チェック。その時、揺らし起こしたり、大声を出して呼んでいるのに全くそのことの反応が帰ってこない。脈は弱く、それに予測通り体温が低い・・・危険な状態だ。
「うそ・・・
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