十話
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態に戻し、それを確認した相手も武器を収める
その間に吹き飛ばされていた男性がこちらに向けて歩いてき、それに男は視線を向ける
「お前の負けだ。十分な技量も確認した以上、今回の件はこの少年に任せる」
「分かりました。まさか、ここまでだとは……」
苦笑いを浮かべながら言われた言葉を受け止めた男がレイフォンに視線を移す
「負けてしまった以上、身を引かせてもらうとするよ。………では、私はこれで失礼させてもらいます」
「ああ。また機会があれば頼むこともあるだろう」
「分かりました。……それじゃあな少年」
そういい、レイフォンに対し小さく手を振った後姿勢を正し、軽く頭を下げ男は背を向けて歩き去っていた
そして当主の視線がレイフォンに向けられる
「レイフォン、だったな。お前にこの話を受けてもらう。細かいことは中で話すとしよう」
屋敷に向かい歩き始めた男性に、レイフォンは戻ってきたシンラ達と共に再び屋敷へと向かっていた
「なんだお前は?」
今現在、レイフォンの前には腰まで届く長い金髪を持った強気な瞳の少女が立っている
「えーと、その……ニーナさんですか?」
「ああ、そうだ。だが、人に名を尋ねる時は先に名乗るのが礼儀だ」
「すみません。僕はレイフォン・アルセイフです」
彼女の名前はニーナ・アントーク
レイフォンが引き受けることとなってしまった教導の相手である
既に黒のスポーツウェアに身を包んだ彼女は、自分の前に立つ年下の少年を疑わしげな視線でもって見やる
話は既にされているのか、レイフォンの名を聞いた彼女が向けるその視線は主に疑惑、そして年下ということへの憤りの二つ
「そうか。では、お前が今日から私の相手ということだな?」
「はい」
「……父上は何を考えているのだ」
そういい、ニーナは自らの武器、双鉄鞭を復元してその手に握る
「レイフォンと言ったな。お前の力を見せてもらう。父上が許したとはいえ、自分の目で確かめなければ納得が出来ない」
「分かりました」
鉄鞭を突き付けられながら言われた言葉にレイフォンは軽く首肯する
当主からシンラ達と共に話を受けた際、レイフォンの歳からニーナが納得しないだろうことが言われた。故にこの展開も織り込み済みであり、当主からもそれだけの技量を持つとニーナに示せと言われている
故に、レイフォンは既に刃引きを済ませた剣を復元し握る
「行くぞ」
その言葉と同時にニーナが飛び込み、鉄鞭を振りかざす
最短距離をまっすぐに胸元へとのばされた右の鉄鞭をレイフォンは剣でもって上に弾き、斜めに振るわれた左の鉄鞭を重心と足の移動によって最小限の動きでかわす
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