第25話 コルベール家とトリステイン
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引き際を覚える為の訓練だ。勿論、その場の考える奴次第だがな。」
ライの言葉はワイアットに届いて居なかった。
森の中に入った二人に後ろから何かが近づていた。
「暗い夜道の様ですね。師匠、これは影が多いからでしょうか?」
ワイアットは、森の木々を見上げて警戒しながらも感想を喋る
「いや、これは影ではない…暗い夜道の様なのは、未だにここら一帯にはエルフとの大戦時の傷が残っているからだ。エルフ達は光を寄せ付けない何かを知っているらしい。」
ライは木々を見上げながら後ろをチラリと見た。
「誰だ!そこに居るのは!」
ライが叫ぶと二人の後ろにある茂みが動いた。
「出てこい。早くしろ、本当に後悔をしたくなければ…な!」
茂みを睨みながら、杖を向けた。
「止めてください。殺さないでお願いいたします。」
茂みから出てきたのは女の子だった。
だがしかし、普通では無いのが彼女の容姿だった。
彼女の髪は柔らかそうで色は金色、顔は整っており目は青く、鼻は小さく、唇は綺麗な色をしていた。
色白の儚そうな身体をしていた。なんと言っても特徴的なのは耳が長く尖っていた所だった。
「エルフ!」
ワイアットは驚いたが、割りと冷静だった。ワイアットの出身はイギリスであり、イギリスでは宇宙世紀でも妖精などが信じられてきたからだ。それに、エルフと言っても少女で、しかも軍人等の戦う者特有の雰囲気は纏っておらず更には、怯えた雰囲気を醸し出していた。
ワイアットはだが、油断をしている訳ではなかった。
魑魅魍魎、複雑怪奇な地球連邦上部を渡り抜いて来た男であるこれぐらいの演技をするものはいた。
しかし、ワイアットは同時に演技ではないと気付いていた。
「お前が森の化け物か?」
優しい口調で下手に刺激しないようにエルフに問いかけるライ。
「わ、私を見ると皆逃げるのでそうだと思います。」
エルフが答えた。
「ならば、討伐は中止だ。帰るぞ。」
ライはワイアットの方を向きなが言った。
「そうですか。師匠では帰りましょう。」
ワイアットは、少女の怯え方にあの子を見た気がした。
「あの…見逃してくれるのですか?」
エルフの少女は言った。それに対してライは
「知っているか、私はな高名な人間なんだ、無抵抗の者を殺す気はない。しかもだ、少女は特にな…」
そんな言葉を言ったライにエルフの少女は
「私は人間の敵なのでしょう?」
こう言ったのだった。
「生憎と私は、坊主とブリミルは嫌いでね。従う気はないのだよ。」
ライは空を見上げながら言った。
「でしたら…これを。昔拾った物ですが…」
少女は何かをライに渡した。
そして、二人は森を後にした。
〜回想終了〜
「え、エルフに会
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