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怨時空
第三章 暗い過去
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屋で休んでいろ」
桜庭は出口に向かった。少女が深深と頭を下げた。
 海岸の波打ち際を歩いた。二人とも黙って歩き続けた。あの少女も、今までものにし
てきた女達と変わりはないはずだった。誰もが言葉で拒否しながら、下半身は濡れていた。
やってしまえばこっちのものだ。そんな思いが、この旅で得た二人の共通認識だった。
 それでも桜庭には躊躇があった。幼過ぎるのである。不安はそこにあった。中条は押
し黙り歩いていたが、突然立ち止まって振り返った。そして言った。
「本当に家に電話するのか。やっちまおうぜ、桜庭」
桜庭も立ち止まった。二人は見詰め合った。そして頷きあう。桜庭はくるりと踵を返し、
ホテルに向かった。暫く歩くとやはり迷いが生じ、桜庭は中条を振り返った。と、後に続
く中条の半パンの前がもっこりと膨らんでいる。もう後戻りは出来ないと思った。

 部屋の鍵は掛けられていなかった。二人はこそ泥のように部屋に入っていった。少女
はぐっすりと寝入っている。ワンピースの裾がまくれ白いパンティが剥き出しになってい
た。そしてその部分がもっこりと膨らんでいる。二人は思わず生唾を飲み込んだ。
二人は目で合図するとそっと近付いていった。桜庭がそっと耳打ちする。
「口説くといっても、こいつはまだ子供で、到底合意に持ち込むなんて無理だ。無理矢理
やっちまうしかない」
中条が血走った目で桜庭を見て大きく頷く。
「で、どうする」
桜庭が囁いた。
「お前は脚を押さえろ。脚をばたつかせられたんじゃ、たまったもんじゃない。先ず俺が
やる。いいな」
中条は「ああ」と返事したつもりだが、喉がからからに渇いて声には出なかった。
 桜庭はそっとベッドに這い上がり、いきなり少女の両手を掴んだ。同時に中条が脚を
押さえつける。少女がかっと目を見開いた。そして息を呑んだ。桜庭は一瞬微笑んで少女
の顔に唇を寄せた。
「止めてー、お願い、やめてー 」
少女の悲鳴に度肝を抜かれた桜庭は焦りに焦った。中条が声を振り絞る
「桜庭、手で口を押さえろ、手で押さえるんだ。隣に聞こえちまう」
桜庭は「黙れっ」と押し殺した声を発し、少女の唇を手で覆った。少女は顔を左右に振っ
て尚も声をあげようとする。と、中条が脚で蹴られて仰向けに倒れた。壁に頭を打ちつけ
た中条は、起き上がると少女の臀部を蹴りつけた。少女が苦悶の表情を浮かべ呻く。
 桜庭の手から唇がはずれた。少女が声を張り上げる。
「この、獣ー」
桜庭は、今度は「黙れっ」と声を出して言うと、拳で少女の頬を殴りつけた。一瞬、顔が
歪んで、少女の顔が横向きとなった。ふくよかな頬がゆらゆらと揺れている。桜庭の獣性
に火がついた。そして尚も殴り続けた。
「おい、やめろ、もういい」
中条の声に我に返った。桜庭
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