7話 一条 京介side
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ルッと見回す、部屋の中に八神の姿はなし、時計はっと11:30かうん普通だな。
とりあえず八神の姿を探して家の中をうろつく、音がする方へと向かうとダイニングキッチンらしき部屋についた。
「あ、やっと起きたんもう昼やで、どんだけ寝るんかと思ったわ」
八神はキッチンの方からちょうど出てくるとこだったらしく、その姿は裸エプロ―――もとい普通のエプロン姿だった。
しっかしなんか最近やたらと雑念が入るけど電波でも受信してんのか? 俺がいくらオープンスケベだからってロリはねえだろうよ。
ないよな? 今度こそ答えてくれよ俺!
ない
ついに返事が来たー!
といいね。
そして上げて落とされただと!?
「一人で悶えとらんとお昼ご飯運ぶの手伝ってくれへん? 二人分やと運ぶの大変ねん」
「ん? 俺の分まであるわけ?」
「当たり前やないの」
「おおう、そのさりげない優しさにハートを撃ち抜かれてしまいそうですよ」
「大げさやなあ」
いやいや、いきなり現れた人に一宿一飯を与えてくれるなんて中々できる事じゃないって。
そんな事を考えながら食事を運ぶのを手伝う、やっぱりこの飯も八神が作ったんだろうなあ。
「和食かぁ、いいね和食って朝食っていったら和食だよね」
「もう昼やけどね」
八神と二人で食卓につく。
「「いただきます」」
しっかりと手を合わせてから食べ始める。
「「……………」」
食器の触れ合う音と咀嚼の音が響く、うんうまい。やっぱり鮭はしっかり焼いているのが一番だな。
「えっと……京介くん口にあう?」
何故か八神が心配そうに聞いてくる。
「うまいけど?」
何でわざわざ聞くのだろうか? そして八神は何故か胸をなで下ろした。
「どうかしたわけ?」
「どうかって……普通黙々と食べとるの見たら不安になるもんやろ」
「何で?」
「そりゃあまあ、美味しくなかったんかなあと」
そういうもんかねえ。
「普通に、いや普通以上にうまいけど?」
「もう、最初っからそう言ってえな」
八神の機嫌はまだ完璧には直ってないらしく、少し不満げな顔をしている。
「しゃーないじゃん、飯食うとき基本一人なんだよ」
「一人って親は?」
「ん? いないよ」
あ、やば。普通いるもんだっけ。
「あっ……ごめん」
八神は別に気にする必要はないのに、気まずそうな表情になってしまった。
「気にしなくていいって、もうほとんど覚えてもないし」
「っ! ……寂しくないん?」
「別に」
実際今まで家族がいなくて気楽だと思ったことはあれど寂し
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