第零章 【Origin】
一話
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ず、レイフォンは自身の武芸の才を活かして金を稼いでいる
かつてあった食糧危機、共に過ごしていた兄弟達がお腹を空かしているのを見ているしか出来なかった
今では危機は乗り越えたが、二度とそんなことが無いようにレイフォンは戦っている
一時期調べてみた結果、天剣授受者ともなればある程度金は貰えるが、それでは足りないだろうということが分かった
もし選ばれれば、普段の戦闘には出ることを許されず、たまにしかこない老性体とぐらいしか戦わない
それも、何人もいる中から一人なのだ。収入を得る機会は格段に減るだろうし、出稼ぎなどで他の都市に出ることもままならないだろうと言うことを知った
それゆえレイフォンは天剣授受者にはなりたくないのだ
手に持つ復元した錬金鋼に眼を移し、剄を込めていく
なんの変哲もない錬金鋼が、込められる剄量の許容量を超え、赤く成ってきたのを確認して戻す
(もしも選ばれたらどうしよう?)
こんなことを考えるなど、傲慢とも思えるがレイフォンは最低条件を満たしているのだ
これがそこまで珍しくないなら未だしも、レイフォンは他人の錬金鋼が限界を迎えるところなど一人も見たことがない
自分と同じ様に知られないようにしているなら別だが、他の人からすれば天剣に選ばれることは名誉である以上、実際にいないのだろう
そのことが選ばれる可能性が高いかもしれないことをレイフォンに思わせる
しかし、賞金が有る以上なんてかして手に入れたい
方法が無い訳ではないが、それは周りにばれないように剄量を押さえて戦うことだ
錬金鋼が限界を迎えない量に押さえ、観客を騙し抜かなければならない
「なんとかなる、かな」
時間はおおよそ二週間。レイフォンは、見に来るだろう天剣をも騙すために頑張ろうと決めた
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