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DQ1長編小説―ハルカ・クロニクル
Chapter-2 第5話
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れ去った。
「魔物にはランクがあるのか。ローラ姫をさらった奴は高ランクの魔物だろうな」
ハルカは布だけとなった魔物にそう言い残して去っていった。

岩山の洞窟は少しばかり複雑だった。ハルカも少し迷った。
(早くリレミトという呪文を取得したい)
苦笑しながらハルカは歩き回る。
途中で水場があった。飲めるかどうか思案していたが、
「それは飲めるよ」
と、小さい体の妖精(何匹か住んでいる。魔物とは一切かかわっていないらしい)に教わった為、少し飲んだ。
味は雑味が無くおいしい。
「昔は人間がここによって水汲んでいたんだけどね、この様だよ」
妖精は寂しそうにこういった。
「ありがとう。君はエルフ?」
「違うよ。豆人と言われる妖精さ。君に見えるということは、君は何か特別な人間なんだね」
「まあね。まあ、何が特別かよく分からないのだけど。僕は勇者ロトの子孫と呼ばれてるけど、君は信じる?」
豆人は首を縦に振った。
「確かに君は勇者っぽい」
「あはは、そうか。でもまだ駆け出しなんだよね」
「そりゃ、勇者だって最初から強いって事はないさ。勇者も努力して強くなったんだ」
豆人は高い声で楽しそうにハルカに語りかける。ハルカも、そんな彼に水と同じ潤いを感じていた。
少しの間、ハルカは豆人と談笑した。
「さて、僕はもう行くよ」
「ああ、そうだね、ご武運を」
ハルカは豆人に挨拶を交わしてこの場を去った。
「……竜王を倒してくれるかな」
豆人がボソリと呟く声がハルカには聞こえていた。
「大丈夫、僕が」
「うん、ぼくは信じる」
ハルカは豆人の声に1人微笑みながら、歩き出した。

何時間か経った時、ハルカは宝箱から鉄の盾を入手した。
買おうかと迷って買わなかったので、これは得したと思った。
そして、“死の首飾り”を入手した。
(これは呪いのアイテム、か。ロト様が般若の面を手に入れていたっけ。ラダトーム城の地下室に安置されていたっけ。触るなって大きく赤い染料で書かれていたな)
呪いのアイテムは武具屋か道具屋に売却すればよいと書物に書かれていた。武具屋は道具屋は呪いのアイテムに関しての取り扱い免許も必要なのだ。呪いの魔術が使えるものを除く。
もちろん、ハルカは売るつもりである。
そしてさらに奥へ進むと、気になるものを見つけた。
それは「戦士の指輪」と言われるものだった。
指輪の入っていた箱に一枚の紙切れがあり、「戦士の指輪。」と書かれていた。紙切れは時代的には100年以上前のものだろう。
ためしにハルカははめてみる。ぴったりはまる。しかし、何も起こらないし、何も感じない。
(ただの指輪?でも、何であんなに特別扱いされているだろう。気になるな)
何の効果も無い指輪だが、何か訳でもあるのだろう。
(養母さんが残してく
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