暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-1 First story~Various encounter~
number-10 beginning a movement
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
情をして、そんな目に憐みの色を浮かべて。
その時の様子はよく覚えている。
彼女は途中で実験メンバーから外れた。もともと期限付きの契約だったらしい。
……その一週間後、事件は起きたのだが。


天を仰ぎ、あの時のことを一つ一つ思い出していく燐夜。
プレシアには、直接の責任が無い様に思われるが、そうでもない。
燐夜の人生が一変したあの計画は連名で総責任者の名前が記載されていたはずである。
確か、プレシア・テスタロッサと――――


「――――ッ!」


まただ。
あの時のことを思い出そうとすると頭に激しい痛みがする。
まるで鋭利なものに刺された時のような鋭い痛みが。その痛みを外部的痛覚で打ち消そうと思っても消えない。考えることを放棄しなければ、収まらないのだ。


必死に声を押し殺して痛みに耐える。
隣にはフェイトの家がある。大声を出すと飛び込んできかねない。それを防ぐために、必死に耐えるのだ。


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い―――――


      ◯


結局燐夜は、学校に温泉旅行の前日以来登校していない。いや、そう言うより一度も家から出ていないと言った方がいいだろう。――――海鳴市には。


燐夜は、ずっと管理外世界にいた。
理由は簡単。この前ジュエルシードに願い、捻じ曲げられることなく叶えられたあの願い。黒い力の制御、それに碧い力を混ぜ合わせてより強く能力を使う練習をしていた。
少しでも間違えれば、力の込め具合にもよるが命の危険に瀕するのは目に見えている。
だから、だからこそ燐夜は迷うことなく力を行使する。


「…………ふうっ」


一息ついて、その場に座り込んだ燐夜。
何日も休むことなく、ぶっ通しで力を使っていたんだ。むしろ倒れないことの方が可笑しいと感じさせる。
限界まで力を使い切って、もう座り込んだまま動けない燐夜は、なのはやフェイトたちのことを思っていた。


風の噂で聞いた。
なのはとフェイトの間に起こっている争いに時空管理局が介入したということを。
そして、なのはは艦長だかの思惑に見事にはまって協力を申し出たこと。
これには、燐夜は仕方のないことだと思っている。
なのはの性格からして、困っている人を見逃せないたちなのだ。それに、協力すると言って最後までしないというのもなのはらしくない。
だから、なのはらしい選択だったのだ。


風の噂で聞いた。
なのはとフェイトが全力全開で
死力を尽くした戦いを次に会った時、執り行うことを。そして二人は了承済みであることも。さらには、その戦いは明後日であることも。


風の噂で聞いた。
二人の戦いが終わった後、管理局はプレシアが居る所――――移動庭
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ