暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第15話 銀髪の彼の素顔
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を開け、バスルーム中へと消えていった。

「………やれやれ、本当に忙しい奴だな」

 リュウキは 言葉の中にもある通り、『やれやれ』……と、ため息を吐いていた。



 レイナはと言うと、思わず逃げるようにして、入ってしまった。

 本当にビックリしたようだ。お風呂の事を合わせたとしても、それに負けないくらいに。
 リュウキのあのフードの中に、あんな素顔があった事に。

(可愛い……とカッコいい……とても贅沢な……組み合わせじゃ……)

 頭の中で、さっきの映像を思い出し、流していたレイナ。直ぐに正気に戻り。

「わ……わたし何考えて……っ! あっっ……!」

 レイナは、頭をぶんぶんと振った。……そして、その後は、中の目の前に広がる空間を見て目を奪われた。

 今日はいったい何度目になるだろうか? また、驚いてしまい、固まっていた。明日は顔が筋肉痛になってしまうのではないか? と思う程。

 

 彼女の目の前に広がる空間。


 それを見てしまったら、さっき考えていた事もすっかりと忘れ去っていった。

 確かにリュウキの素顔も負けないくらいの驚き、だが 今は彼はいない。今あるのは、目の前の空間のみだから、そちらに全神経が集中したのだ。


「すごっ………い。なに……これ……?」

 レイナは、思わず小さな声を発してしまった。この部屋だって相当に広い。北側の半分は脱衣スペース。床には分厚いカーペットが敷かれて壁に無垢材の棚が作りつけられていた。そして、南側半分は石を磨いたタイル敷き。面積の大部分を船のような形の白いバスタブが占領していた。

 そして、滝の様にお湯が上から落ちてきている。

 シャワーが無くても良いほどの水量で、流れ落ちた先は湯船。常に満水にお湯も張っている。そして、湯船に溜まったお湯はオーバーフローして、湯は排水溝へと流れていっていた。

 ここは、中世ヨーロッパをモチーフにした荘園屋敷。

 そこに、こんな大掛かりな給湯設備? と一瞬思ったが、……そんな事チクチク言うつもりレイナにはまるで無かった。

 レイナは限りなく速いスピードで、《装備フィギュア》の武器防具全解除ボタンを押した。
 先ほどリュウキがした操作の1つである。今の今までかぶっていたフード付きケープ、そして胸を覆う鎧、両手の長手袋と両足のブーツ。そして、腰の武器。大好きな人と真似をした、細剣(レイピア)が一気に消滅した。

 そのフードの中は栗色のショートヘアが露になる。そして、残ったのは七分袖のウールカットソーとタイト皮製ロングパンツだけだ。そうすると、さっきまでのボタンが、≪衣類全解除≫に変わっているので、それを押す。すると、今度は上着とパンツが消滅。
 
 簡素な綿
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