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鋼殻のレギオス 勝手に24巻 +α
原作24巻感想とか
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が爆発しようとした時

 ニーナの中で電子精霊によるせめぎ合いが起きている。無制限に剄圧を高めようとしているのが四体、ジルドレイドから受け継いだものだ。
 反対にそれを抑えようとするのが二体、廃貴族メルニスクと幼き電子精霊だ。
 両者の争いは前者に天秤が傾き破滅の時は刻一刻と近づいている。単純な数の差で言っても四対二だからだ。
 だが自らの死を目前にしてもニーナの瞳に力が戻ることはなく、それを見てとったメルニスクが吼える。
『目を醒ませ主よ、ツェルニとの誓いを忘れたか。幼き同胞も他の思惑とは関係無く汝にこそその身を捧げたはず。我は汝が力、汝が剣。汝こそ我が想い、託すに値すると信じたからこそ汝と共にいる。汝に意思あらばあらゆる壁を塵と変えようぞ』
『メルニスク、貴方は妾達を裏切るのですか』
『偉大なる母よ、我は貴方を裏切るのではありません。我が主を意に添わぬものから護るだけのこと。相手が何者かは関係ありませぬ』
 だが未だ動かないニーナ、その体に突き刺さるものがある。
「まったく、あんな大口叩いといてこんな下らないことは止めて欲しいわ」
「お前は……、そんなにそいつを気に入ったのか」
 つきたったのは闇の槍、現れたニルフィリアにディックが皮肉混じりに話し掛ける。
「あの子のお気に入りだからよ、そうでなければこの子がどうなろうと知ったことではないわ」
 圧倒的な迫力に電子精霊達の動きも鈍る。だがシュナイバルはその圧を無理矢理はね除けようとする。
『闇の少女よ。妾の考えは変わらぬし、汝が何をしようと止める事は出来ぬ』
「レプリカごときが私に意見するとはね、傲慢にも程があるわ。そもそも成功しないとわかっているものを」
『なに』
 嘲弄の色濃いニルフィリアに本気で訝るシュナイバル。
 だが、そこに差し込まれた一言で全てが決まった。
「止めなさい」
 決して強圧的でも逆らえないほどの威厳に満ちているわけでもないただの静かな一言、だがそれだけで全ての電子精霊が動きを止めた。
「ほらね」
 ニルフィリアが嘲笑うなか、その声の主が姿を見せる。
 ニルフィリアと外見は同じ、だがだれも同一人物とは考えない程異なった雰囲気を持つ少女、サヤだ。
「お前は」
「やっぱり生きてやがったか」
 急に体の制御を取り戻し事態が飲み込めないニーナと予想していたといったディック。
「アインとならあのまま死んでも構わなかった。でもその人が使い捨てにされるのを見過ごすことは出来ない」
「ま、そういうこったな」
 その後ろから隻眼の男、アイレインも姿を見せる。
「で、どうすんだ。お前の中の奴らが勝手な事をすることはもうないが、出来ないってなら俺が代わりにやってやってもいい」
 何処からともなく取り出した銃を構える。
「お前らに遇って始まり
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