暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
コラボ
〜Cross storys〜
episode of cross:呼吸
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
、わかった、とだけ呟いてシキは右腕を目に押し当てる。薄暗闇の視界の中で、右隣からゲツガの声がした。

「なあ……、シキ」

「なんだ?」

「……ホントに…帰れると思うか?」

「………………………………」

「今まで考えないようにしてきたけどさ。ポーションにも限界がある。回復結晶だって、全部で三個しかない。正直に言って、今の戦闘を続けていたら…………」

口をつぐんだゲツガの代わりに、今度はホークが口を開いた。

「確かに、な。道具(アイテム)も、俺たちのHPも決して無限じゃない。絶対にいつか、ゼロになる時が来る。アイテムは道具屋で買えばいいが、HPは売っちゃあいないんだよな」

「ああ。だが今は、そのアイテムすらも道具屋で補充できない。問題は、その状況の中で、どうやってあのクソヤローを倒すかってことだ」

セモンが、口を開いた。

「奇襲攻撃はどうなんだ?あいつは見た目特徴からしても、相当自分に自信を持ってる。奇襲から一気にHPを削れば、逆上して冷静さを欠くことができるかもしれない」

「セモン、忘れたのか?あいつには翼があるんだぞ。二メートルそこらしか浮けない飾り物の物だったらともかく、あれで五十メートルでも飛ばされてみろ。どっから奇襲を仕掛けられるんだ?出て行った途端に、あのレーザー浴びて即死だろうな」

「じゃあ………」

《情報屋》ホークは、静かに首を縦に振った。

その瞳は、上を見上げていたが、シキにはもっと遠く、ずっと先を見つめているようにも見えた。

「ああ。奇襲も、消耗戦もダメ………。そうなったら、残る戦い方は一つしかなくなった」

シキは一人思う。その瞳は───

「真正面からの、短期決戦」

何を映しているのだろうか、と。










陽が沈む。

薄れ行く意識の中、ボロボロまですり減らした精神を休ませる中、彼らは何を思うのだろうか?

 怒り?

 悲しみ?

 苦しみ?

 戸惑い?

それとも───
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ