暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D〜まれびと〜
少年期 始まりの第一話 〜負けたくなかった理由のお話〜
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はあなたより強い私のほうが強いっていうことなんだから」
「分かった、勝つよ」
「頑張りなさい」
ツンデレである。
こういう性格もこの二年間で少しずつ分かってきた事だ。
「ああそうだ、美緒のやつは?」
「私に抱きついて寝ているわ」
何というか想像がたやすかった。
本当に仲のいい姉妹である。



摸擬戦一週間前。
俺は二人とは離れて一人で修練をしていた。
俺の力はほとんどエヴォリミットの主人公である不知火義一と同じ力だ。
原作にて階段を上る前の彼と同じことを俺は出来るはずなのだ。
バーナーのように炎を発生させようとしても出来ない。
炎は伸びていき、ムチのようになってしまう。
飛行しようとジェット機のように炎を噴出しようとしても不可能だ。
炎のムチも、距離が伸びるほどに温度が下がっていく。
力を貯めて強力な炎を発生させるが、俺の体が耐え切れずに自傷してしまった。
少なくとも俺の力は彼以下なのだ。
とはいっても、負けると諦めたわけじゃない。これをどういった工夫で戦闘を行うかで勝率は変わるのだ。
不知火義一はシャノン・ワードワーズから格闘技を習った。
支えてくれる心臓(ココロ)が居た。
そして高め合う存在として一条雫が、負けたくないライバルとして皇文傑が居た。
原作にてシャノン・ワードワーズが言っていたが高め合う存在がいないと、成長はどこかで止まってしまうものらしい。
この八歳の未熟な体で、年上の人間に勝利するのは至難のことだ。
「炎のムチっていっても物理的な衝撃がないっていうのが痛いな」
『信念は炎にも似ている』
不知火義一の思いの根底。
俺が追う彼の言葉。
彼に成りたいとは思わない。
だが憧れている。
彼と同じ力を持っていて、彼に追いつけない俺に嫌気が差す。
俺は彼に憧れている。
俺は彼を超えたいのだ。
「信念は炎にも似ている。
だけど俺は炎のような信念を持っていない、見つけてない」

俺の火はまだ燃えていない。
勝たなくてはいけない。
約束したんだから。
「その約束が俺の炎にほんの少しでも薪をくべられるかな」
こんな気持ちであるのに空は快晴だった。
「まったく、雨なんて贅沢言わないから曇ってくれりゃあイイのにな」
太陽がギラギラと照っていた。


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