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ヱヴァンゲリヲン I can redo.
第壱拾話 6th Angel (First Half)
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いた。

 簡単にまとめれば、NERVのトップ二人はサードインパクトを故意に起こして、人類やその他の生命体を絶滅させる代わりに自分たちの願いを叶えようとしている。という事であった。

 その証拠は実の息子への冷淡すぎる態度。

 自分の夢が最優先で、後の事─他人の命などはどうなっても良いと考えている、とSEELEは言った。

 そして自分達SEELEは、使徒を倒し、その後はそのような計画を企てるNERV本部を潰す、とも言った。既にEUROや北米など、世界各国の支部がSEELEに賛同して本部潰しを画策しているらしい。

 また彼女本人には、本部の内部を探るいわば「スパイ」になってほしいとSEELEは頼んだ。

 ──正直、何が正しいのか分からないけど…

 ミサトの心は、NERVから離れつつあった。











「4号機、機動準備完了」

「S?機関、搭載及び点検完了」

 北米支部では、今まさに4号機のS?機関のテストが行われようとしていた。

「前世より、だいぶ早いな…」

 コンタクト開始前のプラグの中、盗聴の心配もないここで、ヨウジはサトミにそう呟くように言った。

「本部から入った連絡では、さっき第三新東京市に第六の使徒が侵攻を始めたそうよ」

「戦闘結果はどうだ…?」

「初号機が果敢に近接戦闘を試みたものの、光線によって機体の三割を損傷」

「三割…!?」

「そうよ、初号機は実戦不可。ヤシマ作戦は発動されるらしいけど、零号機だけらしいわ」

「それは無理だろ…」

 その時、プラグ内で小さな赤い光が一つ灯った。コンタクト開始の合図だ。

 前世の事を知っている二人は笑いながら言いあった。

「とうとう始まるわ」

「ああ、何とか成功させて生きて帰ろうぜ」

 前世の様に、北米支部ごと消し飛ばしては前世と全く変わらない。

 何とかして、このテストを成功させて4号機を対使徒戦の戦力にしなければ。

「シンクロ率、起動数値をクリア」

 オペレーターの言葉がスピーカーから聞こえる。

 二人は心拍数を揃ってあげながら、支部長の「起動!」という命令を待つ。

 その命令の結果で、運命が占われる──。

「エヴァンゲリオン4号機…」

 施設内に静寂が一瞬漂った。

 支部長は静かに息を吸い、力いっぱいの声で言い放った。

「起動せよ!!」






「もしもし、冬月だが」

 先ほど鳴った秘匿回線を、今は現地で指揮を執るひげ面男の代わりに取った冬月。

 彼はそのゲンドウから、本部での指揮を命じられていた。

 台場建築中の現地からは帰って来たが、するべき仕事は尽きな
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