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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第27話 『クラス対抗戦』 後編
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程で、頭上にあった弓は引き下ろされ、零度という、弓では本来有り得ない射角で狙いを定めている。
和弓――いや、機械弓の半月は既に満ち、真昼の空には綺麗な満月が咲いている。
<<全シーケンス、クリア。『弓姫・天』のコンディションクリア。 問題発生による不発の可能性は無いと判断―― 『弓姫・天』、撃てます >>
己の愛機、『天姫』からそんなマシンボイスが告げられて、オレはニヤリと口端を吊り上げる。
「――――中りだ」
そう小さく呟くと、オレはその巨大な矢、『剣』を放った。
中り――つまりオレにとっては、矢を射る前に命中がわかっていたって事だ。
別に特別理論とか理由があってそう思っていたわけじゃない、単純な話――当たるという根拠の無い確信だ。
「一夏! 鈴! 退避しろ! それから――直撃確認したら鈴、一夏、二人に任せるからな!」
オレは、そんな言葉を『剣』を放つと同時に2人に通信を飛ばす。
通信を受けて『異形』の周囲から退避する一夏と鈴。
そして放たれた『剣』は空に直線の軌跡を残し、重力に引かれる事すら無く――オレの思っていた通り、2人が退避した瞬間目標へと的中していた。
『異形』にその一撃が直撃して、大きな爆発音と共にその『閃光』は異形の左腕と左半身の一部を文字通り『消し飛ばした』。
だが、奴はまだ動いている――しかし、今の一撃で奴の動きは今停止している。
「行け! 一夏、鈴!」
「応ッ!」
「任せなさい!」
オレがそう叫ぶと同時に、二人が動く。
一気に最大加速で奴に対して雪片を構えて突撃する一夏、そして作戦通り最大威力の『龍砲』をチャージした鈴から、それが放たれる――
オレが鈴に龍砲を最大威力で撃てと言ったのには理由がある。
一夏の白式、そして白式とイグニッション・ブーストという技術は非常に相性がいい。
が、問題も抱えている。それはエネルギーの燃費の問題だ。
瞬間的に最大の加速力を発揮できる代償としての大幅なエネルギー消費、それが問題点であった。
しかし、これを解決する方法がある。
イグニッション・ブーストは白式の後部スラスター翼によりエネルギーの吸収・放出・圧縮を行い完成エネルギーを利用して爆発的に加速する。といったものだ。
繰り返しになるが『後部スラスター翼よりエネルギーの吸収・放出・圧縮』を行うのだ、つまり――そのエネルギーが白式のものである必要は無い。
外部から何らかの方法でエネルギーを取り込めば、それを利用してイグニッション・ブースト使用する事は可能だ。
そして、鈴の龍砲は……空気と言うエネルギーの塊だ。
オレが一夏に対して伝えたことを直訳すれば『最大出力の龍砲を吸収して、限界まで加速状態で零落白夜による一撃必殺を叩き込め』ということだ。
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