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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第27話 『クラス対抗戦』 後編
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だって母さんは――あの時、あの事件で死んだ筈なんだ。
それに、目の前に居る少女はどう見ても俺と同年代くらいだ。よって彼女が自分の母親であるなどあり得ない。
疑問ばかり残る心を落ち着かせて、俺は言葉を続けた。
「……1ついいか」
「ええ、私で回答できることなら」
「――名前、なんていうんだ?」
そうだ、俺は彼女について、名前も知らないのだ。
もしかしたら、名前から何か分かるかもしれない。
その質問に対して目の前の少女は、考えるような仕草をした後に回答した。
「――申し訳ありませんが、未確定な情報が多すぎて明確な回答は出来ません。ですが、そうですね……名前と聞かれましたら、私の事は『ソラ』とでも呼んで下さい」
まるで皮肉か何かだとも思った。
出来過ぎている、まるでお芝居みたいに。
世界が、運命が俺を嗤っているのではないかとも思った。
俺が最も愛する、護りたいと思った『空』。
その名前を――目の前の少女は持っていたのだから。
これは偶然か?
目の前の少女は、自分の母親と瓜二つで、その姿も声も――どこか自分の母親と重なる。
そして自分が愛した『空』。その空という名前をこの少女は持っている。
偶然にしては、出来過ぎている。
もしかしたら、俺は――彼女を知っているのではないか?
だが、彼女を俺は知らない。空軍時代も、ISを動かしてからも俺は彼女とは面識がない。
そもそも初めて出会ったのがあの時、代表決定戦の時なのだ。
だから俺は、彼女を知らない。
「じゃあソラ――そう呼ばせてもらうがいいか? そして、聞いてもいいだろうか」
「ええ、そう呼んで下さい――それで、何でしょうか?」
「……先程、伝言と言ったな? それは、何だ?」
「ああ、それは――」
彼女は、自分の母親と同じ顔で、ぎこちなくこちらに対して笑いかけながら言った。
その――俺を突き動かすことになる言葉を。
俺を未来へと、真実を求める為に動かせることになる言葉を。
「過去を、追って下さい――そして、過去を追って、どんな真実があっても『それでも』と言い続けてください」
そう、彼女は俺に対して言った。
過去?それは――どういうことだろうか。
彼女は過去を追えと、今俺にそう言った。
つまり――『やはり俺は彼女を知っている?』
「以前、貴方達を攻撃した事は謝罪します。ですが、こちらにも事情がありましたから。 それから――私も過去を追います。『記憶』と、真実を求めて」
「一体さっきからお前は何を言って――」
何を言っているんだ彼女は、記憶?真実? そして――過去の中に何かがあるだと?
ひたすらに俺は内心で疑問し続けた。
しかし心の中で疑問し、俺が言葉を終える前に、その少女、ソラは俺に対して再び
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