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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第26話 『クラス対抗戦』 中編
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るんだぜ?」

そんな自分自身の気持ちを、誰も居ないこの非常用のピットで独り言として吐く。
オレとしては同室だし、同性だし、後友人でもあり気持ちもある程度理解できる鈴を応援したい。

できればこのまま平和に試合が最後まで終わってくれればいいが、そうもいかないんだろうな。
不謹慎かもしれないが、オレは内心でそう思った。

仕事柄のカンというか、予測と言うか。どうにも嫌な予感ほどよく当たる。
まあとにかく、普段の学園とは違い警備がザラになるのだ。
つまり、最も狙われやすい『織斑一夏』を狙うには最もいいチャンスなのだ。
だからオレは楯無からの命令で会場周囲と内部の警備をしてる。無論、ISを保有してだ。
……ま、何も無いほうがいいんだけどな。普通に終わってオレも終わった後に悠やアリア、皆と普通に会話していたい。

「できれば、何もないでくれよ。オレとしてはそのほうが都合がいい――そうだろ? 『天姫』"アマツキ"」

そうオレは呟くと、自身のISの待機状態、己の髪の毛を後ろで束ねている装飾のついたヘアゴムに触れる。

「どうやら、始まるみたいだな」

モニターの中ではアナウンスにより試合開始のカウントが開始され、そして――試合が始まった。
さて、一夏――いや、織斑一夏。お前が本当にオレが護衛するに相応しいか、そしてオレには関係ないが鈴に相応しいか見せてくれよな?


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

第三アリーナ、その中では今『白式』と『甲龍』、織斑一夏と凰鈴音がアリーナの空を舞っていた。
そしてそんなアリーナの空で行われている戦いは、現状では凰鈴音の優位にあった。


「ほらほら一夏ァ! 最初の威勢はどうしたのよっ! さっきから防戦一方じゃないッ!」
「言ってろ! これから反撃するんだよ!」

とは言ったものの、かなり辛いと俺は内心で思った。

あの時……鈴と喧嘩して、対抗戦で勝ったほうが言うことを聞くと約束した際にも鈴に強く言ったし、俺自身も悠やローレンスさん、皆の特訓を受けてそこそこ強くなっているものだと思っていた。

だけど、それは――俺のただの思い込みだったと今思い知らされている。
正直、鈴に啖呵を切った時は、今の俺なら代表候補生の鈴相手ならそこそこやれると思っていた。

代表候補生ではないものの、かなり高い技量を持っている悠、近接戦闘においては天才と称されたローレンスさん、そして遠距離戦闘のエキスパートであり代表候補生でもあるオルコットさん。

そんな一種の化け物、とまではいかないかもしれないがとんでもない集団に鍛えられてきたのだ、だから俺は皆の特訓を乗り切って強くなったと思っていた。


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