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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第26話 『クラス対抗戦』 中編
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破壊は可能だが――そうんな事は前回同様、できるわけがないのだ。

前は一夏と白式という存在があったからこそ対応できた。しかし……現状でアリーナのシールドを突破して、あの中へと突入する方法は、ない。

「これでは避難する事も救助に向かうことも出来ない、状況としては最悪――あの時は一夏の零落白夜と、イレギュラーの事態がありましたからなんとかなりましたが、今回は絶望的です……。そして、一夏も凰さんも、既にエネルギー残量はそこまで多くない筈です。長くは持ちませんよ」
「ああ、その通りだ月代。あの時のように運がよくてなんとかなった、という展開にはならんだろう。政府に連絡するにしても対応が遅すぎて手遅れになるだろうしな。――だが、今回ばかりはちゃんと手は打ってある」

手は打ってある―― 一体、どういう……
俺たち4人はどういうことだ、と言う風に顔を見合わせる。
すると、それを見た織斑先生が通信を開いた。

「状況は理解できているな? 木篠」
『ええ、確認してます――非常用のピット・ゲートはロックから逃れてます。いつでも出れますよ織斑先生』

そうか――梓姫か。
朝、梓姫は『仕事があるから別行動』と言って俺たちとは別々での行動をしていたのだ。
そしてつまりは……楯無が最悪のケースを考えて、梓姫をロックの掛かからないと思われる非常用のピットに配置したんだろう。

「木篠、現状は理解していると思うが、今迅速に対応できるのはお前だけだ。そのままアリーナへと突入、対応に当たれ。その上で2人と協力して教師陣が対応可能になるまで時間を稼げ」
『了解しました』
「梓姫ッ!」
『よお悠、なんだよ――そんな心配そうな顔すんなよ、いい男が台無しだぜ?』
「……お前、わかってるのか? 奴は規格外だ。下手したら――死ぬぞ?」
『知ってる。というかお前だってそれ理解した上で2人助けに行こうとしたんじゃないか? 仕事ってだけじゃないさ、友人2人助けるのに命張る、それだけで理由は十分だろ? ああ、それと織斑先生――』
「何だ、木篠」
『時間を稼ぐのはいいんですが――別に、アレを倒してしまっても構わないんですよね?』

おい、その台詞はなんとなくだが、ダメだろう。
色んな意味で詰んでいる予感がしてならない俺だった。

「なあ梓姫……その台詞は、」
『ああ。オレの名前は木篠梓姫、趣味は剣道と弓道と――エロゲーだ。特に厨二心を擽る作品は大好物だ』
「何かおかしなものが加わってねえか!?」

この間そんな事言って無かっただろうお前!
状況が状況だし、ふざけている場合ではないのだが……

『ま、冗談だ――死ぬつもりなんて更々無い。じゃ、行って来るとするよ、それとな悠』
「……なんだよ」
『今のオレは機嫌が悪いんだ、だからさ――あいつ
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