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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第25話 『クラス対抗戦』 前編
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して追いかけていたのか。
今まで『記憶にあるだけ』だったその目標に対する行動は、何か理由があるのではないかと。

少女は、己の存在について理解していない。
というより、『己が何者か』と思考した場合『マシーンである』としか回答として用意できなかった。

今まで機械として動いてきた少女は、あの時――あの目標と戦闘をした時から少しづつ変化していた。
そして、己の記憶の一部と、自分が『人間である』という事だけは理解できた。
今自分に起こった頭痛、そしてそれと同時にまた己の記憶の一部が『また』思い出された。

「……肯定です篠ノ之博士。 少なくとも自分は『人間』ですから」
「へぇ――なるほどねぇ。 『ちゃんと機械じゃなくて人として存在している』んだね、束さんそれ聞いてかなり安心したよ」
「――理解できません、篠ノ之博士、貴女は何を言って……」
「ふふ……ねえ、束さんとお話をしようじゃないか。だから――さっきから手に持ったままの、こちらに向けようとしていたそのライフル、仕舞ってくれないかな?」

人として思考した結果、今ここで篠ノ之束という人物と戦闘を行うより、情報を得るという意味でも会話をすべきだと、自分の中で少女は思考した。
だから少女は『了解』という言葉と共に、己が向けていたそのライフルをクローズした。

「物分りの言い子は、束さん大好きだよ? じゃあ質問に答えてあげる――束さんがここを知っているのは『この場所を知っていた』から。そして、ここに来た理由は――」

『キミを、迎えに来たんだよ』

少女は理解できないと思った。ここを知っている? つまり彼女は、自分にとって何らかの関係者だ。
しかし、記憶が無い自分にとって、長い間マシーンとしての行動理由しかなかった自分にとっては篠ノ之束という人間については情報がなかった。

「――理解できません、『私』を迎えにとは……」
「あは、今……キミは自分の事『私』って言ったね?」
「……?肯定です、ですがそれが――」
「ふふ……そうだねぇ、じゃあ答えを教えてあげる――束さんはね、キミを知っている」

篠ノ之束が発したその言葉を聞いて、少女が仮面の中で作ったのは人としての『驚愕』という感情だった。
そして少女は思考する。『記憶が殆ど無い自分について、一体篠ノ之束は何を知っているのか』と。

「残念だけど、全てって訳じゃないけどね。天才の束さんだけどそんな束さんも全て知らないこと――その1つがキミの事。だからね、取引――取引とはちょっと違うね、さっきも言ったけど、話をしようよ」
「話、ですか?」

少なくとも、記憶の殆どが無い自分について彼女は何か知っている。
そして自分の中でも、目標に対する行動や命令ではなく、自分自身の意思として『記憶』を取り戻したい、そ
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