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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第25話 『クラス対抗戦』 前編
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だ毎日何もしないでいた訳じゃない、鈴こそ俺が納得できるように説明する準備しておけよ?」
「い、言ったわね――この鈍感、朴念仁」

「うるさい、貧乳」

その一夏が発した言葉によって、今まで膠着状態だった状況が一気に動いた。
キレて、ISを部分展開したまま壁をドゴォン! という音を立てて殴りつける凰さん。
そして、そんな凰さんの表情は完全にキレており、展開しているISの腕部には彼女の怒りを表すかのように紫電が走っていた。

流石にというか、今のは最もやっちゃいけないだろう一夏。
というより、女の子に対して『貧乳』って言うか?普通。
少なくとも俺にはそんな状況になるのが理解できないし、そしてどうしてそんな相手のことを考えないような発言を出来るのかが理解できなかった。

いや、別に凰さんのスタイルや容姿がどうのじゃなくて、単純に人としての問題。
たまに俺とアリアも喧嘩するが、決して相手のトラウマを刺激したりコンプレックスを指摘するような事はしない。
たかが喧嘩くらいでそんな事をしても意味はないし、デリカシーにも欠けていると思うし。


「あんた――今、一番言ってはいけない事を言ったわね?」
「い、今のは俺が悪かった!流石に俺がどうかしてたから! 悪かったって、鈴!」
「い・ま・の・は? 勘違いしてるみたいねぇ一夏――『今のも』よ! そうよ……いつだって、いつだってアンタが悪いのよッ!もういいわ、一夏。対抗戦、精々遺書でも書いておくことね? 本当なら半殺しくらいで謝ったら許してあげようと思ったけど、もう許さない。あたしの全力で一夏、あんたを落とすッ!」

凰さんを見ると、完全にキレており普段俺達の会話の中では見せないような鋭く、敵意に溢れた視線を一夏に対して放っていた。
いや、そりゃあそうされても仕方ないとは思う。男の俺からしても今の一夏は不味い。刺されても文句が言えないくらいには。

完全に一夏に対してキレてしまった凰さんは、そのまま俺のほうを向くと、俺達に対してはどこかすまなさそうに
『ごめん、邪魔したわね――じゃあ、また当日に』
とだけ言って、そのまま踵を返すとアリーナから出て行った。

凰さんが去って、ただアリーナには暫く沈黙が流れた。
ひとまず、一夏には言っておくことがある。
そしてきっと、それはここにいる一夏以外の全員も同じである。

「一夏」
「な、何だよ悠――」

「一回地獄に落ちろお前」
「死んだほうがいいよ、織斑君」
「男としてというより、人として最低ですわ、一夏さん」
「私から見てもあれは許せないな、鈴が可哀想過ぎる――豆腐の角に頭をぶつけて死ぬといい、一夏」
「なぁ一夏、お前一回オレにバラされるか?」

そんな俺達の怒りの言葉を受けて、その理由がわからないのか
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