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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第24話 『乙女の悩み』
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んとおふくろさん、オレが調べた限りじゃ――研究者だったんだよ、ISのな」
「なッ――」
「そして、だ。鈴の親父さんとおふくろさんは離婚をしている。親権はおふくろさん持ちで、鈴はそっちに引き取られた。それで――離婚して暫くして、鈴の親父さんは消息を絶っている」
「それは、どういう……」
「それはオレもわからない。だけど……1つだけハッキリしてるのは、その鈴の親父さんが行方不明になったことが『一切報道されなかった』事なんだよ」

大体の予想はついた、だが――梓姫の言う事はかなり残酷だ。
そして、この話は凰さんには知られちゃいけない、もしそんな事をしたら……彼女は、壊れてしまうかもしれないから。

「確かに、たかが一人の人間だ、だけど繰り返すが鈴の両親は娘には黙っていたかもしれないが『研究者』だったんだ、そして研究者が行方不明になった――小さいなりでも、報道くらいはされると思わないか? それがなかった。何でだろうな?」
「……『亡国機業』」
「ビンゴ、可能性としては高いな」

そう、つまりは――鈴の親父さんが行方不明になった経緯は、俺の相棒を当初凍結する予定だった担当者、引き渡す予定だった人物『ハリソン・ラーロング』という人物の消え方に酷似しているのだ。
何かしら知っちゃいけない事を知ったから消されたか――それとも単純に自分で行方をくらましたか、何にせよ『いい事情ではない』というのは確かだ。

それがどちらにせよ、この件については凰さんには知られてはいけない。彼女は、自分でその真実を欲してはいないだろうし、そもそも知らないのだ。
もし、もしも――彼女が自分の意思で知りたいと望むなら、俺は教えてもいいと思ったが、今の彼女にこれを伝えてはいけない。先程も思考したが、そんなことをすれば彼女は壊れてしまう。

「とりあえずは、理解した――その件については俺も本国と企業に伝えてみる。 それで、今凰さんは?」
「……部屋で泣いてるよ。というか、こっちが本題かな――オレじゃどうしようもなくてさ、ほら、アリアは知ってるかもしれないがオレ、人の相談とか乗るの下手糞でさ……ちょい、協力してくれないか」
「りょーかい……アリア、はどうする?」
「私も行くよ。流石に――同じ女の子としても今の凰さんはほっとけない」

ひとまずは、難しい事は置いておいて、凰さんの悩みを解決することから始めようか。
そう俺は、内心で考えながら一夏に対してどうしてくれようかと考えた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


さて、現状について整理しよう。
ひとまず梓姫の話を聞いて俺とアリアは梓姫と凰さんの部屋へと到着。
そして、部屋の中に居たのは、ベッドの上で枕を抱
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