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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#4 大切な思い出
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、燭台等の灯りではなく、陽の光だ。どうやら、外に繋がっている様だ。

「よし!サラ!ちょっと疲れただろ?おんぶしてあげようっ」

 アルは、行き先を見て、サラにそう言った。緩やかな傾斜だ、とは言え子供の歩幅を考えたら、ちょっとした山登りだ。ここまで入ってくるのも結構時間が掛かった事だし、だからアルは、そう言ったのだ。

「えー、わたし、だいじょうぶだよ?」
「でもさ? いつもと違う視点、高さからこの場所を見たら……、何か発見があるかもしれないよ?」
「ん〜……」

 サラは初めは渋っていたが、アルの言葉の真意も判っていた様だった。……そして、サラは、やっぱりしっかりしていても甘えたい盛りの歳頃だ。

「うんっ、ありがとう!!おにいちゃん!!」

 だから、サラはお礼を言いながら、アルの背中にピョンッと飛び乗った。

「よーし! 行くよっ!?」
「うん!!」
「しゅっぱーつ!」
「おお〜〜っ」

 アルの掛け声に、サラは右拳を突き出す。

 本当に、いつもと違う高さから見たら、やっぱり違う。何か気持ちよさも感じた。……その本当の理由、それはサラには直ぐに判った。

(おにいちゃんのせなか…… あったかい……)

 そう、アルの背。その温もりが、本当に心地よかったのだ。大好きな人の背中。……両親であるガーランドとレイの背中も勿論大好きだし、比べたりなんかはしない。
 ただ、サラは幸せ間でいっぱいだった。

 アルが一歩一歩と歩き、揺りかごの様に心地よいリズムを奏でながら身体が揺られる。その心地よさから、眠ってしまいそうになるのを必死に我慢しながら、サラは温もりを、まるで包み込んでくれているような幸せを味わっていた。

 そして、サラにとっては少し名残惜しかったが、目的地へ到着した。
 
 この場所がサラの秘密の場所。


「ここだよっ! おにいちゃん!」

 サラから声がする前にアルも確信していた。
 そこは、鉱山の町を少し高い位置から、全体を見渡せる絶景ポイントだった。空も一望出来る為、日が沈めば、星空を見あげる事ができるだろう。町明かりも綺麗だろうと想像出来る。
 そして朝は、太陽が昇る瞬間も時間によったら見られるかもしれない。

「凄いね……。 この町にこんな場所があるなんて。秘密の場所って納得だ。中々見つけられるものじゃないよ」

 アルは、素直にびっくりしていた。この絶景もそうだし、ここに至るまでの道のりもそうだ。……子供1人で、サラ1人で見つけたと言うのだから、ほんとに驚きだ。

「えへへ〜! すごいでしょ! ここ、おひさまが ちょうどあたるから、よこになると、ポカポカしてきもちいいんだよ!」

 以前にサラが来た時に、少しずつ作ったのだろうか? 鉱山内
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