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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#3 秘密の場所
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がら、サラの頭を撫でてあげた。
「えへへへ〜〜」
サラは撫でられるのが嬉しいのか、目を細めて気持ちよさそうに、笑っていた。そして、アルの目をはっきりと見つめて。
「わたしも おにぃちゃんが、げんきになってくれてうれしいよっ! あ、そーだ!!おにいちゃん おべんきょうもおわったし おそとにあそびにいこう! わたしのひみつのばしょ、おしえてあげる!」
「へぇー……秘密の場所?」
「うん! みんなにはないしょなんだ! おともだちのみんなにも、まだおしえてないんだ! さきに おにいちゃんにおしえようとおもって!!」
サラはそう言うとイスからピョン、と飛び降りると、アルの腕をつかんだ。
「いこう! おにいちゃん!」
「ああ、判った。うん、よろしく頼むよサラ」
アルは、現在の時刻を確認しながら、頷いた。今日の勉強を開始してから、大分時間も立っている。休憩も兼ねて遊んだ方が良いだろう。……それに、一緒に遊ぶ事も大切な仕事、いや、仕事とは思いたくない。大切な事だから。
その後、アルとサラは、サラの母親であるレイさんに一言 言いに行く。家の外にあるとの事だから。無断で外出するのは基本的にダメだ。心配を掛ける訳にもいかないから。
レイは、話を聞くと。
「あまり 危ないことしちゃダメよ? アルもしっかり見ておいてね」
「はい。任せて下さい」
「はーい!」
直ぐにOKを出してくれた。でも、鉱山は子供が遊ぶには危険がある場所だ。あまり 娘に危ない事をしてもらいたくないのは親なら当然の事だ。だけど、父親の仕事の関係で鉱山の町と言うあまりに寂しい場所に住まなくてはならない状況は親に責任がある。
サラは、基本的には凄く寂しがり屋だ。だが、それに比例したかの様に大変よくできた娘でもある。その事を、決して顔には出さないようにしているのだ。大好きな母親や父親に迷惑をかけたくない、と言う事も思っているのだろう。
だからこそ、父親が帰ってきた時は これでもかというほど、甘えている。しかし、それも中々難しくなっていた。
鉱山の中から《障気》と呼ばれる原因不明の人体に悪影響を及ぼす気体が微量ながら出てきたらしいのだ。
故に、安全を第一、としている為 奥での作業は困難を極め そして時間もかなりかかるようになっている。人員に、仲間に被害が出ないようにする為なので仕方が無いだろう。
……だからこそ、家族との時間も激減した。サラもその事を実感していたのだ。
そんな寂しい時が続く中で、サラは倒れているアルを見つけた。とても親しくしてくれ、一人っ子であるサラが「おにいちゃん」っと呼べる人に出会えたのだ。
――……そして サラは日に日に元気になっていった。
決して顔には出さないように
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