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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#2 戻らない記憶
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す。ガーランドさん… 本当にオレはあなた方にお世話になりっぱなし、ですから。……どうも、本当にありがとうございます」
いったい何度目だろうか?
本当に心優しき家族だから。何度言っても、幾らお礼を言っても全く足りないくらいだった。
「……ハハハ! 本当に礼は良いって、私も君には感謝しているんだ。いつもいつも、鉱山の仕事で、あまり娘にかまってやれていなかったからな。 ……特にここ数年はいろいろと問題があってさらに輪をかけて、サラを相手にしてなかったし、出来なかった。 ……君のおかげでサラは大分元気になったよ。こちらこそ、どうもありがとう」
そう言って手を差し出した。そして2人は握手を交わした。
「あ!やーっとみつけたっ!」
暫く2人で話をしていると、この高台の下から声が聞えた。
「おぉいっ! パパっ! アルおにいちゃんっ! あさごはんのじかんだよぉっ!」
声の主はサラだった。両手をぶんぶん、と振って自分達を呼ぶ。日も高くなってきてどうやら、もうそんな時間だった様だ。
「うん。判ったよ」
「おー!判った!」
「ふたりともー! はやくきてねー!」
サラは、アルとガーランドが返事をした事を確認すると、家の方へと走っていった。
食事の手伝いの最中だったのだろう。
「さ!行こうか。今日も1日が始まる。1日の始まりは飯からだからな」
そう言うとガーランドは立ち上がった。
「あの…ガーランドさん」
アルも一緒に立ち上がり話しかけた。
「ん?なにかな?」
「オレに何か手伝える事は無いですか?体の方は何とか回復しましたし、動く事は全く問題ないです。……このまま何もせずにお世話になりっぱなし、というのも悪いので……」
「う〜む、そうだな。 ……力仕事は他にもあるけど……、今は人数は揃ってるし…… うーむ……」
ガーランドは、アルの話を訊いて暫く腕を組みながら考えた。
「よし。なら私達が留守の間は私の娘の勉強相手になってくれないか?家庭教師ということでどうかな?」
ぴんっ! っと人差し指を突き上げて答えた。ガーランドの、家の人たちの役に立てるなら、と思っていたけれど……。
「えええ! オレ役に立てるかどうか… それによく思い出せて無いですし。この世の中の成立ちも……」
役に立てるかどうか判らない、と不安そうにアルは言うが、ガーランドは軽く手を振ると。
「ハハ! いいじゃないか、娘とともに勉強してくれ! 君が勉強する姿を見せればきっと娘も真似をする。娘は本当に君の事がお気に入りだから。父親としては、少し複雑、だがね?」
苦笑いをしながらそう言う。父親と言うのは、そう言うものだろう。そして更に続ける。
「ほら、今の君の知
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