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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第22話 『2人の転校生』
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、アリアさん? 落ち着いてください」
「セシリア、女の子にはね――譲れない戦いがあるの」
そうかなり真面目に言われて、俺もオルコットさんもただ『はい、わかりました』と言うしかなかった。一夏、本当に南無だ。
「全力でやらせて頂きますッ!」
「よろしい」
そしてビシッと姿勢を正してアリアに敬礼する一夏。というか敬礼と姿勢自体がすげえ完璧なんだけど、アイツどこで覚えたんだ?軍属じゃないよなアイツ
「まぁ……真面目な話するとさ、どうなるかはわかんないけど――全力でやってくる、そして優勝狙ってくるよ、俺。 実は俺もフリーパスで食費浮くの有難くてさ」
「確認できてる限りだと専用機持ちは1年だと1組と4組だけらしいから、いけるって」
そうクラスメイトの子が発言した時に思い出す。4組って確か――楯無の妹さんのクラスだっけか。
ちなみにアイツが生徒会長だって本人から知らされたのはつい最近。
ちょっと前に生徒会室に呼び出され、さんざん俺をおちょくろうとしたがスルーして用件を聞くと『手伝って欲しい』という事だったので、書類などを手伝いながら楯無の愚痴を聞いたが、まあ色々大変らしい。
妹さんと仲が険悪で色々悩んでいるとか、そんな話の相談に乗っていたので俺はよく覚えていた。 楯無の妹さんねえ、会ったこと無いな そう思っていると
「その情報――古いよ」
ふと、教室の入り口から声が聞こえた。
なんだろうかと思い俺は思考を中断するとそこには一人の見覚えの無い少女が腕を組みながら立っていた。
誰だあのカッコつけてる奴 とか思っている一夏が行動を起こしていた。
「二組も専用機持ちがクラス第費用になったの。そう簡単には優勝させてあげないから」
「鈴……? お前、鈴か!?」
何だ?一夏の知り合いだろうか?
暫く何やら会話をしている2人を見ていたが、意を決して俺は一夏に近づいた
「なあ一夏よ」
「ん?何だよ悠」
「二組の転校生さん、えーと……凰鈴音さんだっけ?」
「そ、そうだけど――アンタは?」
「俺?ああこれは失礼した――『2人目の男性IS操縦者』、蘭西国企業連所属の月代悠だ。以後よろしく頼む――そんで一夏、知り合い?」
「ああ、鈴は俺の幼馴染で―― 鈴、後ろ……」
忘れがちだが今は『朝のSHR』前だ。そして当然だがSHRまでの時間はそこまで長くなかった――つまりだ。そう、黒い悪魔だ。
「は?何が――」
「おい」
「何よ、今いいところ――いったぁ!」
ドゴンッ! という音ともともに彼女の頭に炸裂する『最終兵器』という名の出席簿。きっとその瞬間、彼女は今まで生きてきた自分の走馬灯が見えただろう。 死んでないけど。
「もうSHRの時間だというのに――随分といいご身分だなぁ、凰?」
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