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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第20話 『正体不明 < Unknown >』 後編
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――『少年』が求めたのは未来だった。 そして未来を求めるために『真実』を求めた。 

――だが、真実というものは決して1つしか存在しないわけではない。真実の『欠片』という情報、そしてまた、その『真実』こそが『嘘』であり『欠片』こそが真実かもしれないのだ


『足掻き続ける少年達は、そんな欠片を見つけることができるのか そしてそれを見つけたとして、何を思うのか』


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とある場所に存在する薄暗い部屋、機械仕掛けの部屋と言っても過言ではない部屋の中、部屋の中に置いてある椅子に座り、正面のテーブルの上に置かれている湯飲みをぼーっと眺める存在が居た。

『篠ノ之束』、自称天才科学者でありIS<インフィニット・ストラトス>の生みの親である。そしていつも自分勝手に、周りの事など一切気にせずただ楽しそうに振舞う彼女の姿は、今そこには無かった。

「……束さんのせい、かなあ」

柄にも無く、今の篠ノ之束という人物は険しい顔をしながら、自身の目の前に表示されるウインドウを見ながらそう言った。
そのウインドウに表示されるのは1つの映像、IS学園で起きた一連の騒動をアリーナのカメラで録画したものだった。そしてその映像を見ながら、篠ノ之束は普段の姿からは考えられないようなため息を吐く。

何故彼女がこの映像を持っているのか、それには理由がある。元々ISというのは篠ノ之束が生み出した存在であり、そしてコア・ネットワークを介していつどこで何が起こっているのかは彼女の任意で知ることができるからだ。

そして、今の彼女の最も大きな興味はIS学園――というより、『織斑一夏』と『月代悠』へと向けられていた。だからこそ彼女は監視した、IS学園に存在するコアから2人の行動などを可能な限り見ていたのだ。

一種のストーカーまがい、と疑われても仕方ないような彼女の行動だが彼女はそんな事知ったことではない。何故ならば、自身の興味の為なら他の有象無象などどうでもいいと考えていたからだ。

「くーちゃんは……今出かけてるよね」

そう呟くと、篠ノ之束は自身の前で流れる映像を止めてウインドウを閉じると、立ち上がり、部屋の中にある紙束や書類、色々な器具が散乱する机に隠すように置いてあったフォトフレームを手に取る。

普段誰にも、共に居るクロエ・クロニクルにすら見せたことの無いその写真を見ると彼女はただ呟いた。こんな姿は誰にも見せたくなかったから、クロエにすらこんな自分を見せたくなかったから。
少なくとも自分はクロエを『娘』として大切にしている、だからこそ自分を慕ってくれるクロエにこんな姿を見せてしまえばあの子は必ず心配するし、『これは誰にも
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