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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第20話 『正体不明 < Unknown >』 後編
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すわね、まずは謝罪が重要でしょうか。ローレンスさんには色々酷いことも失礼なこともしてしまいましたから。その後にどんな話をしましょうか、ええと……
「オルコットさんー?」
おかしいですわね、先ほどからローレンスさんの声が聞こえる気がしますわ――ですが、先程まで彼女は寝息を立ててぐっすりと眠っていたはずですわ 疲れているのでしょうか、私は。そうですわね、今日だけで色々な事がありましたから、きっと疲れて――
「……えいっ」
「あいたっ」
私は考えに耽っていると、自身の頬に俗に言う『デコピン』をされて我に返りました。そしてそんな私の視界に居たのは、ベッドから上体を起こしたローレンスさんでした。
「……おはよう?」
「えっと、今はもう夕方ですが……?」
上体を起こして不思議そうにこちらを見ている彼女から放たれた一言目はそんな言葉でした。
「ん……えっと、私――どうしたんだっけ?」
「当然の疑問だと思いますわ……当事者ですしお話しますが、落ち着いて聞いて下さいね?」
そして私は彼女に話しました。あの後、ローレンスさんが気を失った後に何があったのか。襲撃者のこと、『月代 悠』が負傷したこと、そしてなんとか襲撃者を撃退することに成功したことを。
『月代 悠』が撃墜された、という事を聞いて彼女は驚いて私に詰め寄りましたが、ちゃんと事情を話してどうなったか説明すると落ち着いてくれました。本当に……彼のことが大切ですのね。
彼女はその気持ちをどう思っているかは知りませんが、そんな『想い人』にも似た感情を持てる相手が居る彼女に対して、少し羨ましくもありました。
現状について全て説明し、特に損傷が酷かった『ブルー・ティアーズ』、『Tempest_Dragoon』、『ブラッディア』の3機については織斑先生が回収し、修理に当たっていると話し終えると彼女はホッとどこか安心したような表情を見せた。
「ありがとう、オルコットさん――現状についてよくわからなかったから、助かった」
「礼には及びません――それと、ローレンスさん……申し訳ありませんでしたわ」
そうして、私は椅子に座ったままベッドの上の彼女に対して頭を下げました。
ひとまず、私は先程考えていたように謝罪から始めることにしました。そして私も、ちゃんと謝罪したいと思っていましたから、ちゃんと謝罪しないと彼女に礼など言えないと思いましたから。
「……えっと、何が?」
「彼――月代悠を私の言動で侮辱したこと、そして……貴女に対しても、かなり酷いことを言ってしまいましたわ。申し訳ありませんでした」
「ん、いいよ――私は気にしてないけど、ちゃんと織斑君とユウには謝ってね?きっとその謝罪の1つは私じゃなくて二人に言うべきだと思うから」
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