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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第20話 『正体不明 < Unknown >』 後編
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悠』はすぐに織斑先生と『織斑一夏』そして『篠ノ之箒』に連れれて保健室に搬送されました。
比較的怪我が酷くなかった私は既に治療を完了しており、後は目を覚ますのを待つだけになったローレンスさんを抱きかかえてひとまず保健室まで行きましたが……彼の治療に手一杯の状況であったため、もう問題はない私は織斑先生に『ローレンスさんを部屋に連れて行きます』と提案し、話し合った結果そうすることになりました。
しかし、ローレンスさんを部屋に連れて行く前に織斑先生からある事をきつく約束されせられました――それは『今日、あの場で見た事全てを口外することを禁ずる』という内容でした。そして、損傷が酷い『ブルー・ティアーズ』を一度預けろ、という話でした。
私としては、それは当然だと思いました。むしろ、あんなものを見せられて、そして代表候補生でもある私の目で見れば――あんなものを口外していい筈がない。
現段階で知る限りでは、襲撃者が私とローレンスさんを攻撃した直後にアリーナのシャッターは全て閉じられたため、あの襲撃者を見た生徒は私達以外には居ませんでした。だからこそ、あれについての情報を外部に漏らす事を織斑先生は禁じたのだと思います。
織斑先生に『セシリア・オルコットの名と代表候補生である立場に誓い決して口外しない』と言うと織斑先生はふっと笑って『そうか、ローレンスを頼んだぞ』と言いました。
そうして、今私はローレンスさんの部屋のベッドに彼女を寝かせると、今は安らかに眠る彼女を見て安心すると、考えに耽りました。
……関係ありませんが、抱きかかえている時も思いましたがローレンスさんはかなりスタイルがいいですわ。身長は少し低いですが、胸も私くらいで――なんというか、そんなモデルのような彼女を見て少しドキドキしてしまいました。
そんな関係ないことをすぐに私は振り払うと、ローレンスさんのあの言葉を思い出していました。
――『嘘なんて、つく必要ないんだよ?無理なんて、する必要もないんだよ?だから教えて、オルコットさん 本当の貴女の気持ちを、貴女の本当の思いを。私に、教えて欲しいんだ――』
あの時、あの時にローレンスさんにその言葉を言って貰えて、どれだけ自分が楽なったことか。どれだけ、自分が救われたことか。
嘘などつく必要もない、無理なんてする必要もなくて、ただ本当の『セシリア・オルッコト』を教えてほしい。 きっと私は、誰かにそう言って貰えるのをずっと望んでいたのだと思います。
ずっと、ずっと無理をしてきました。家族の遺産と家督を守るために必死になって、ただひたすらに誰も頼ってはいけないと思い続けて、『力』だけを私は追い続けて――そしてISという力を手に入れてからは、私は自分こそが他者より遥かに優れている、そう思い込みましたわ。
で
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