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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第20話 『正体不明 < Unknown >』 後編
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葉はなんだったのか、奴の言っていた言葉には何か意味はあるのか。そんなことをひたすら俺は考えた。

「……だったらさ、これからは俺が守ってやる――いや、違うな。 俺も手を貸してやるよ」

「一夏、それは違うぞ――私達、だな」

「一夏?篠ノ之さん?」

2人は俺の話を聞くと、俺に対して笑いかけて手を伸ばす。

「守るなんて大層な事は俺には言えない――そんな実力も力も俺にはない。それに、ISをまだ動かしたばかりの俺にそんな力があるとも思えない、『何かを守る力』、まだそんなものは俺にはないけど――きっと、悠の助けになるだけの力を貸してやる事くらいはできるからさ。だから、今度もし奴が来て、悠を狙うんなら俺も戦うよ。それで、少しくらいお前の力になりたい」

「……馬鹿だろお前、見てたんなら分かるだろうし一夏も奴と対峙したんだ、分かるだろ? 下手したら――死ぬんだぞ? 今回は俺はきっと『たまたま』運がよかっただけなのかもしれない、次そんな幸運が起こらなければ、きっと死ぬぞ?」

「じゃあ、そうならないように――強くなろうぜ、悠」

その一夏の言葉に俺は、すぐに言葉を返すことができなかった。 その通りだ、と思ってしまったから。ISは兵器ではない、だけど『力』ではある。その力をどう使うか――それを決めるのは自分自身だと、俺は前に言ったじゃないか。

そうか、そうだな――忘れかけていたよ。だったら、強くなって、もしまた奴が来るなら今度は、今度こそは俺が奴を倒す――その為に俺は、何かを失わせないために強くなろう。成したい事や知りたいこと、それを目指すために俺は強くなる、もっともっと強くなろう。

「そうだな、一夏――ああ、強くなろう。 俺も、自分の為に強くなるよ。 それと、もしヤバい時は、力貸してくれ」

「おう、任せとけ」

「悠」

「ん?どうしたよ篠ノ之さん」

「その……私は専用機を持っていない。そして私には、一夏やオルコットのように隣に立って、お前の力にはなれない――だが、それでも私にもきっと何かできることがあるんじゃないかと思う。だから、私もそんな何かでお前の力になる」

「……ありがとな、一夏、篠ノ之さん。 んじゃあ、そん時は頼むわ――頼りにさせてくれ」

二人は『任せておけ』と笑顔で言ってくれて、俺にはそれが――凄く嬉しくて、頼もしかった。


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保健室ではなく、寮のとある一室。アリア・ローレンスという少女の部屋に私、セシリア・オルコットは居ました。

何故私が彼女の部屋に居るのか、それには理由があります。あの一件――アリーナに突如として現れた襲撃者の一件の後、彼……『月代
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