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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第20話 『正体不明 < Unknown >』 後編
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インドウを真剣に見ながら、篠ノ之束は部屋の中に木霊する一言を放った。

「『亡国機業』……いっくんやゆーくん、ちーちゃんや箒ちゃんに何かしてみなよ――束さんは全力で、お前らを一人残さず潰してやるから」


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頭がぼーっとする、そんなはっきりしない意識の中で俺は目が覚めた。完全に覚醒しきっていない頭を何とか動かして、横になっている己の上体を起こす、そして周囲の状況と自分の状況を確認――うん、生きてはいるようだ。当たり前だろうけど。

……生きてる? そうだ、待てよ――俺は確か

そして思い出す、アリアとオルコットさんを救出するために救出作戦を提案、そしてそれを織斑先生に受理されて、その後作戦通りに一夏の単一仕様能力『零落白夜』でアリーナへと突入、二人を救出して、一夏を2人と一緒に下がらせて――それで、俺は。
<Unknown>と交戦した。途中まではなんとか戦えていたが、いきなり奴の動きがおかしくなって。

思い出されるのは、一方的にただ攻撃されるだけの俺の姿。途中からまるで『瞬間移動』のような事をされて、奴の行動が変化してからは俺はただ、奴にサンドバックのようにされて、一矢さえ報いる機会も与えられずに俺は――撃墜されたはずだ。そうだ、確かに俺は……最後の一撃を受けて撃墜された筈なのだ。

だが、自分はこうして生きている……どうしてだ?それと、撃墜された時の記憶がはっきりしない、最後の一撃を受けて空中から墜落した所までは覚えている――だけど、その後の記憶がハッキリしないどころか、存在していないのだ。

「俺は、どうして――」

どうして生きているのか、どうしてこうしてベッドに横になっていたのか。どうして、どうして一部の記憶が無いのか。 とにかく、分からない事だらけだった。

自分が寝ていたベッドの周囲を確認する――見覚えがある、そうだ……IS学園の保健室だ。つまり、全員助かった、のだろうか。しかしあの<Unknown>はどうなったんだ?
そんな思考の渦に俺は囚われていると、保健室の入り口の自動ドアが音を立てて開かれて、入ってくる人物の姿があった。

「悠……?お前ッ!目が覚めたのか!」

「大丈夫か?痛むところは無いか悠!?」

「おうおう、一夏そんなに俺を揺らすな揺らすな、頼むから落ち着いてくれ、結構キツいからそれ――ふぅ……とりあえず、痛む所もないし一応大丈夫、だと思う」

入り口から入ってきたのは一夏と篠ノ之さんだった。ベッドから起きて上体を起こしている俺を見るといきなり一夏は駆け寄り俺の両肩を掴むと前後にブンブンと揺らしてきた。いや、あれやられると地味に辛いんだ。特に物凄い速度
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