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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第19話 『正体不明 < Unknown >』 中編
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弾が<Unknown>に対して直撃した』瞬間からだった。

私は目を疑った、<Unknown>は――巨大な機殻剣を構えたと思うと『月代の後ろに瞬間移動』したのだ。
<Unknown>がスラスターを吹かせた素振りはなかった、あったのか武器を構えたというだけ、モニター越しにしかわからないが、少なくともモニターの中の<Unknown>は瞬間移動した、私にはそう見えた。

「お、織斑先生――今のって」
「……ああ、多分山田君と同じ事を考えているよ。 奴は今、モーションを一切見せずに月代の背後に瞬間移動した――」

そして画面の中では、それに対応できず背後からその巨大な機殻剣の一撃を受けて空中から叩き落されるが、すぐに姿勢を制御、いい判断だと思うし行動も早い、これならば即座に反撃を――

「なッ……」

月代は『反撃が出来なかった』のだ。空中で姿勢を制御した瞬間、<Unknown>は再び瞬間移動して月代の背後へと移動していた。そして、それに反応して月代が反撃しようとしたが、それをさせて貰えずに再び斬撃の直撃を受ける。

そのまま今度は姿勢を制御できずに地面に叩きつけられるが、起き上がり反撃を開始――だが、その攻撃全てをまるでお遊びだというように<Unknown>は弾き飛ばす、そして――また<Unknown>が消えた。
消えたと思ったら、今度は月代の正面に現れた<Unknown>は、そのまま首を鷲掴みにして――

「不味いぞ……!」

まずい、私自身がそう思った次の瞬間には<Unknown>の真紅の翼から6発の高エネルギー弾がゼロ距離で放たれて、月代に直撃した。そのまま<Unknown>は動かなくなった月代を上空へと投げて――そのまま切りつけて叩き落した。

「山田君ッ!あいつの、月代の機体のシールドエネルギーはどうなっている!」
「は、はいっ……――織斑先生……月代君のあの機体のシールドエネルギー残量はもうほぼエンプティーギリギリです、恐らく――次の攻撃は確実に絶対防御を貫通して、月代君を……殺します」

なんてことだ、そう思うと私は焦る――そうだ、あの<Unknown>の脅威はわかっていたはずなのに、私が作戦を許可したばかりにこうなった。

オルコットとローレンス、そして一夏は助かったが、このままでは月代が助かる確率は限りなくゼロに近く絶望的だ。私にも、私にもせめて生徒を守れるだけの力があれば――みすみす生徒を目の前でやられるのか、私には……何も出来んのか!

ギリッ、と歯軋りをするがそんなことをしても現実は変わらない――これは私の判断ミスだ、そう思い目を伏せると……それは起きた

「せ、先生――月代君が、月代君が立ち上がりました!」

モニターに再び目を戻すと、そこには――満身創痍ながら、ダウンした月
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