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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第19話 『正体不明 < Unknown >』 中編
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れは根本的な出力差だ。あの時、<Unknown>がアリーナのシールドバリアーを破って突入してきた時の事と、そして考えたくはないがコイツが『相棒』と同じだとしたら――恐らくコイツにはリミッターは掛かってない。
つまり、目の前のコイツは完全な状態の第3.5世代軍用IS"Tempest_Dragoon"そのものだ。そして、同じ存在だとするならリミッターを掛けて3世代まで性能を落としているこちらが分が悪すぎる。

それを証明するかのように、俺が持つ<フェイルノート>と<Unknown>が持つ巨大な機殻剣の鍔迫り合いは、俺が押され、劣勢になっていた。根本的な性能差があるとしたら――後は使ってる本人の技量でなんとかするしかない、そうじゃないければ俺は確実にここで負ける。俺はそう判断した。
鍔迫り合いの膠着状態から俺は<ハイペリオン>とメインブースターを起動させて後方へと飛ぶ、後方へと飛びながら、両手腕部に装備されているビームブーメラン<シュトルム・ハーケン>を相手に放つ――俺を追ってきた<Unknown>はそれを確認すると、<Unknown>自身も<シュトルム・ハーケン>に似た武装を放ち、俺のそれを相殺する。
気がつけば、必死になっていて気がつかなかったが既に戦闘開始から25分が経過していた――

だがこれで、相手の足は止まった――そう思うと俺は<フェイルノート>をクローズして今度は<インフェルノ>を両手にコール、すると<Unknown>は同じというだけあってか、いきなりこちらへ接近しようと真紅の6枚翼を展開すると、こちらへの接近を試みてきた。

「――お返しだ、遠慮なく受け取れよ」
「……!?」

<Unknown>の上空で俺は両手の<インフェルノ>の銃口を向けると同時に、<ハイペリオン>を展開――そしてあいつがやったように、俺もエネルギーウイングから6発の多重圧縮エネルギー弾を相手に放つと同時に<インフェルノ>をトリガー。赤い2本の閃光と6発の尋常ではない速度で<Unknown>に飛翔するエネルギー弾を放った。

<Unknown>は、それに対応できずに俺の攻撃全ての直撃を受けて、再び爆風が生まれる――俺が確認した限りでは間違いなく全て直撃しているはずだ。全兵装の威力を大幅に落としているとはいえ、あれだけの攻撃を直撃として当てたのだ、多少なりのダメージは入っている筈だ。
だが……俺の認識は――甘かった。爆風が再び晴れた先には、ダメージは見受けられるものの、ほぼ問題なく活動できる状態の<Unknown>の姿があったのだ。そして――そこから先は、一方的に近かった。
爆風が晴れて、そしてこちらを見た<Unknown>は左手に先程と同じ機殻剣を左腕にコールすると、それを構えて――

「――貰いました」
「……なっ」

構えた瞬間まで
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