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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第18話 『正体不明 < Unknown >』 前編
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方だと思いますわ。今やっている戦い方は、優雅という字も美しいという字もありませんでした。ただ強引に、どうしたらいいか考えて無理矢理に動いているだけの、足掻き。
ですがそうしなければ自分自身もローレンスさんも終わりだ、そう私は自分に言い聞かせました。

私は、左手にスターライトmkIIIをコール、そしてコールと同時にマガジンを装填、セーフティーを解除――ですが、決して撃つ訳ではありません。
私はマガジン装填とセーフティーが解除されているのを確認すると、それを……こちらに切りかかってきた<Unknown>が、自分達から見てショートレンジに入る瞬間に、左手のスターライトmkIIIを投げつけました。
当然、予測したように<Unknown>はそれを見ると、手に持つ巨大な機殻剣でそれを切り捨てようとします、そしてそれが……私の狙いでした。
<Unknown>が私の投げたスターライトmkIIIに対して機殻剣を振り上げた瞬間、私はローレンスさんをぎゅっと強く抱きしめると、ブルー・ティアーズの現状で出せる最大の速度を出して距離を離しました。
そして――先程私達が居た位置では、大きな爆発が起こっていました。これこそが、私の狙っていた事、自分らしくもないと考えながらも打てる手段として最も有効だと考えた方法でした。

スターライトmkIIIは高エネルギーを使用するレーザーライフル、そして当然ですがそのマガジンもエネルギーの塊です。ですが、撃てなければ何の意味もない、そこで私が咄嗟に考えたのは『撃てないのなら盾にすればいい』という考え方でした。
セーフティーを解除してあったスターライトmkIIIは<Unknown>に切られると、その場で爆発――これならば、なんとかなったかもしれませんわね……! あれだけの爆発です、<Unknown>も無事では済まない――

次の瞬間、私は信じられないものを見ることになりました。爆発で発生した煙が晴れたそこに存在したのは……『無傷』の状態の<Unknown>でした。

有り得ない――あれだけの爆発ですのよ!? その爆発をゼロ距離で受けたのだ、無事で済むはずがない…… そう私は思いましたが、現実は非情でした。
<Unknown>は、こちらを向くと、機殻剣からいつの間にか持ち替えていた巨大なライフルを、私達に向けました。

そして、次に起こる未来が大体予測できました、きっと、あのライフルから放たれる収束砲は私達に対して放たれる、そして私にも、ブルー・ティアーズにも、もう対応するだけの力は……ありませんでした。

もう一度、自分はどうなってもいい、とにかく負傷しているローレンスさんだけでもなんとかして助けられないものかと考えますが――私にはその方法が見つかりませんでした。
ここまで、ですのね。 そう覚悟を決めて、心の中
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