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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第18話 『正体不明 < Unknown >』 前編
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く、多少掠った程度でこの状態にローレンスさんはなっているのだ、もしシールドエネルギーがほぼエンプティーの状態で直撃を受けたらどうなるか、そんな事考えたくもありませんし、考えるまでもありませんでした。

お互い試合の中でかなりシールドエネルギーを消費していた、ということもあってなのでしょうか、ローレンスさんが掠った程度でこの状態になっているのはあの馬鹿げた威力の砲撃だけが原因ではなく、シールドエネルギーがかなり少なかったのだと予測しました、それなりのシールドエネルギーがあったとしても掠ってこの状態です。

そんな中、私の『ブルー・ティアーズ』のシールドエネルギーもかなり不味い状態になっていました。元々、私の『ブルー・ティアーズ』はあまり燃費がよくありません、その理由はエネルギー兵装を多用するからですわ。残りのシールドエネルギーは僅かでエンプティーに近い、そんな状況の中でもしあの一撃を掠めたりしたらどうなるか、そんなものわかっています。

何故あの襲撃者がいきなり現れたのか、どうして自分達を攻撃しているのか、それはまったくわかりません。まさに正体不明の<Unknown>という名前が最も相応しいでしょう。

「あ、あなたは―― 一体何者ですの!?」

「……」

そう襲撃者、<Unknown>に問いかけても、当然返答はありませんでした。それどころか、こちらを見ている<Unknown>は続けざまに左手に持っているライフルをこちらに撃ち続けてきます。
それをひたすらに回避、ですがそんなもの長く続くわけもありません。恐らくこうして時間を稼ぐのが精一杯、ピットに戻ろうにも確認すればピット・ゲートはロックが掛けられている、そして先程管制室から来た通信は『教師陣が突入するまでなんとか耐えろ』でした。
しかし、既に襲撃者から逃げ続けて15分、私自身も息切れしており、更に『ブルー・ティアーズ』のシールドエネルギーもエンプティーが近い、そして気絶しているローレンスさんの容態と安全を気にするばかりで、私らしくもなく、かなり焦っていました。

「くっ……」

何度目になるのか、<Unknown>からの収束砲撃を回避――すると、<Unknown>の動きが変化しました。左手に持っていたライフルをクローズし、両手腕部から2発のビームブーメランのようなものをこちらに放ってきました。
確かに早いですわ――しかし私はそれを回避、同時にローレンスさんの様子を確認、ですが……一瞬気を抜いたことが致命的となりました。

ブォン、という機械的な音と共に、<Unknown>は背中の――真紅の6枚羽を広げると同時にこちらに対して左手を向けて、銃を撃つような素振りを見せました。
次の瞬間、その真紅の翼にエネルギーが収束して――

「多重高圧縮エネルギー弾!?」

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