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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第16話 『蒼い雫』 前編
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はさ、ISっていうのは力かもしれないけど――空を駆ける為の、いんや空じゃないな……そうだ、どこまでも飛んでいくための、どんな所にでも飛んで行くための『翼』だと思ってるからさ』

この1週間――アイツ、悠にISの基礎を教えてもらっている時にふと『悠はISをどう考えてるんだ?』と聞いたことがある。そしてその時のアイツは、どこか悲しそうに、でも力強く――そう言ったのだ。
そうさ、俺の白式は『力』ってだけじゃない……俺の分身で、俺の翼で――そして、これからの俺の信念を貫いていくための力だ!

ふと、目の前にウインドウに『展開可能装備一覧』と表示され、そこに 『雪片弐型』と表示される。雪片――雪片って、確か……千冬姉が使っていた武器だ。
雪片、それはかつて自分の姉が振るっていた刀であり、今己が持つこの刀は……その雪片の名を冠する、『俺自身の雪片』だ。
ああ、そうか――俺は、俺は……最高の姉とそして最高の友人、それからいい幼馴染を持ったよ。 だったら、悠、ローレンスさん、箒、それから――千冬姉に恥じないように、俺はこの戦い、勝ちに行く。

「俺は、俺は……世界で最高の姉さんと、最高の友人を持ったよ」

「は? あなた、何を言って――」

「オルコットさん、あんたにはわかんないだろうさ……この、俺自身が誇りとする最高の姉と、そして友達、その尊さが、大切さが!」

俺は、雪片弐型を構える――オルコットさんのIS、ブルー・ティアーズとの距離はそれなりにある、さあ考えろ、考えろよ織斑一夏。この状況下で相手に勝つための方法は何だ?有効な手段は何だ?考えろ、そして行動しろよ織斑一夏!

俺は思い出す、この1週間で悠から言われたのは『戦況を読むこと』。視るのではなく、自身で理解できる限りの情報を集めてそこから有用な戦法・戦術を考え出して行動する事。

そしてローレンスさんに言われたのは『相手の得意なレンジに入らない事 最も自分が優位に戦える状況に持って行くために、自分が最も得意とするレンジで相手を叩く』という事。

自分の幼馴染、箒から言われたのは――『諦めない事』。箒は、『自分には悠やアリアのように高度な事は教えられない、だが私は 諦めない事が全てに繋がると信じている』と言っていた。

そして俺が、最も自分の心に深く残っていたのは、箒の言葉だ。そうだ、諦めなければ『可能性』は必ず存在する。その可能性から先を掴み取る、それが――俺の戦いだ!

「面倒ですわ――少し残念ですが、このままこの私、セシリア・オルコットと"蒼い雫"の奏でる円舞曲を終わりにしますわ、貴方の敗北という形で!」

そうオルコットさんが言うと、巨大な砲身を持つライフル――スターライトmkIIIでこちらに対して再び狙撃を行ってくる。だが俺はそれを回避、今の白式なら―
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