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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第16話 『蒼い雫』 前編
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という事だけあるとでも言っておこう。 ローレンス、今の状況を見ながら思った事を言ってみろ」
唐突に織斑先生に話しかけられて、少し驚いたアリアはリアルタイムで進行するアリーナの内部映像を真剣な目つきで見ながら言葉を続けた。
そして、その時のモニターに写る一夏は、俺から見ても凄まじかった。オルコットさんの放つ遠距離からの狙撃、そしてBT兵器の射撃攻撃を『予測』して避けていたのだ。
この予測するという技術は、俺が一夏に教えたものだ。『とにかく自身の回り全ての情報を処理して、そこから先の行動や攻撃を予測する』、説明と言葉だけでしか言っていないのだが、今の一夏は――オルコットさんの攻撃やモーションを情報として捕らえて、それを元に攻撃を避けているように思えた。
だが、一夏のそれは完全ではない――やはり何発か被弾はしているようだが、俺が言葉でしか教えていない『先を読む』という技術の欠片を見せ、そしてその吸収力に俺は嬉しく思うと同時に内心で驚愕していた。
「今、アリーナで戦っている織斑君とオルコットさんですけど――オルコットさんが今射撃モーションに入ってから射撃を終えて次の行動まで移すまでの一通りの動作に『結構目立つ行動の遅れ、ディレイがあります』」
「えっ……で、でも私にはそんなディレイ(遅れ)はオルコットさんに無いような気もしますが……」
不思議そうに疑問を述べる山田先生。まあ山田先生の言う事もわからなくもない。『俺にもオルコットさんのモーションは完璧に見える』からだ。
だけど、アリアは一種の天才だ。特に近接戦闘という意味合いではまごうことなき神域の人物。彼女だからこそ見えているものが、きっとあって――そしてアリアの話を聞いてニヤリと笑っている織斑先生にもそれが見えているのだろう。
「本当に僅かなモノですから。だけど、それは武装を使用したり、トリガーを引いた時に発生する反動やラグに硬直、そういった必ず発生するものではなくて、本人でもきっと気がつかないような『行動の遅れ』、それが僅かですけどオルコットさんには見えます」
「……素晴らしい観察眼だな、ローレンス。 確かに私の目にもオルコットにはそんな点があるように見えるのは事実だ――では、仮の話をしよう」
そう織斑先生は言うと、アリアの隣に移動して、今まさに画面の中で死闘を繰り広げる一夏とオルコットさんを見ながら言った
「仮の話だ。ローレンス、次にお前はオルロットと戦う事になる訳だが……お前の『専用機』がどんなものかは私は知らん。だが、もしお前が一夏の立場だとして、どう戦う?」
「……オルコットさんの弱点は、今こうしてモニターで見る限り『BT兵器を使用している時は本人は動けない』という事と、先程も言ったように無意識に発生していると思われる動作の『遅れ』です
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