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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第16話 『蒼い雫』 前編
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目を見ていると、若い頃の私を思い出すよ」

「織斑先生はまだ十分お若いと思いますが……?」

「っははは! うまいこと言うなローレンス――だが、お前のその目は私は純粋に評価しているんだぞ?何を思っているのかなどは私は知らん。だが……織斑にも言ったが、悔いの残らないようにな。 それでは、明日ローレンスとオルコットの試合を執り行う事にする、オルコットには私から説明しておこう」
「お手数おかけします、織斑先生」

「何、こちらの都合で予定が変更になったのだ――ひとまず、お前達は今日はもう戻れ。織斑は試合で疲れているだろうし、ローレンスも明日に備えたほうがいいだろう、今日はこれまでとする」

そう織斑先生は言うと、山田先生を引き連れてピットを出て行く、なんというか―― 一人の人という面でも、『ブリュンヒルデ』としてもやはり凄い人だ、そう俺は改めて思った。
アリアにはアリアの成したい事がある、か……俺も、オルコットさんの力を持つ本当の理由が知りたかったんだがな、だけど――きっとその答えはアリアが明日、見せてくれるんじゃないかなと俺は心の中で思った。

「ひとまず、一夏 お前明後日から毎日放課後特訓な」

「そうだね、織斑君はあれだけ無様に負けたんだから今後はちゃんとしてもらうためにも、ね」

「ああ、私も2人に同意だ。 ちょっとばかり鍛えなおす必要があるということが、よーくわかったよ、一夏」

俺達三人がそう言うと、一夏は苦笑いしながら一歩後ずさる。だけどその時の一夏はどこか、覚悟を決めたような顔をしていた

「…おう、俺ももっと強くなりたいしさ――頼むわ」

そんな一夏の言葉に対して俺達は『任されました』と返した。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

――オルコットさんを見ていると、私は胸が痛くなる。 辛くなる。まるで、死に急いで自分を偽ってた過去の己を見ているようだったから。

偽る事はとても辛くて、自分に嘘をつくことは本当は悲しくて。
そんな『偽り』と『虚勢』を私は、見てるのが辛くて、私みたいになってほしくなくて。

――だから教えて?オルコットさん 本当の貴女の気持ちを、貴女の本当の思いを。
貴女の持つ『蒼い雫』は、迷いや偽りなんてなくて、本当は澄んでいると言う事を。
そして貴女のその子の力を……私に見せて?

『きっと、全部終わったらお互い 少しでも歩み寄れるって私は信じてるから 歩み寄れて、そして未来で笑顔で笑えたら、嬉しいなって思うから』

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