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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第16話 『蒼い雫』 前編
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斑に直撃して減少した分のシールドエネルギーは差し引いておく――さて、トラブルはあったが……試合を開始しろ、織斑、オルコット」

織斑先生がため息混じりにそう宣言すると、今度こそ試合が開始される。なんというか、マイクでアリーナに向かって話ししていた時の織斑先生、一瞬だけどゾクッとした。冷え冷えしたといったほうがいいかもしれないが。

やはり自分の弟の初陣で、自分はその弟の事心配していたのにいきなり対戦相手にあんな事されて内心でかなり怒ってるんじゃないだろうか。先程一夏と会話していたときは満足げに笑っていたのに、今はその欠片もない。もしかしてオルコットさんは地雷踏んだんじゃないか。
そんな恐らく地雷を踏んだオルコットさんに、後々の対戦相手でありながらも内心で合掌。オルコットさんのこの先の学園生活に幸多からん事を、織斑先生の逆鱗に触れて在学中に一生モノのトラウマを植えつけられる、かもしれないが俺には同情する事しかできない。南無。

そんな事を考えつつ、モニターに写る試合を開始した一夏とオルコットさんに目を移す、おお……一夏の奴、かなりいい動きしてるな。

「……やっぱり、オルコットさんの機体は第3世代型の遠距離機体だったんだね」

「『やっぱり』? アリア、お前オルコットさんの機体の事を知ってたのか?」

モニターを見ながら口を開いたと思ったら、何やら意味ありげな言葉を放つアリア。彼女は今『やっぱり』と言ったのだ――つまり、アリアはオルコットさんの機体についての情報を入手していたという事になる。

しかし、イギリスの代表候補生で専用機持ちともなれば、その情報というのは外部に公開されず特秘にされる筈だ。というより専用機という存在自体かなり希少であり特別な存在でもあるんだし、ましてや政府や企業が技術協力などして製作しているだから情報は基本的に漏れないはずなんだが。
という事は、アリアは何かやったという事になる……うん、大体の予想というか、確信に近い予測はある。外れて欲しいんだけどうちの『へんたいたち』じゃないかなあと。

あの『へんたいたち』――もとい、『仏蘭西国企業連』の一角を成す『ネクスト・インダストリー社』は、所属している俺から見ても規格外だ。俺がISに関わって、アリアと共に企業所属となる前までもあの企業は有名だった。

技術力やコネクション――という意味だけではない、俺が最も規格外だと思ったのは、レオンさん――『レオン・ハルベルト』その人だ。

世間からの評価は『篠ノ之 束に並ぶ天才』、実際の所俺が企業所属になるまではISの製品や競技用の兵装は生産していたが、IS本体についてはあの人は手をつけなかった。よくよく考えればそこが疑問なのだ。

噂の域だし、俺自身も聞いた程度だが、あの人は『ISのコアの基本原理を理解し
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