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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第15話 『特訓』
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でまだ時間が掛かる」
「へっ?」
「予備機がないものでな――だから少し待て、学園でお前の『専用機』を用意するそうだ」
それまでただ笑っていた俺は、一気に頭をクリアにして思考する。
一夏の『専用機』、ね――わからなくもないんだ。貴重な男性IS操縦者という事もあるし、普通に考えれば専用機を与えてデータを採取したいというのが本音なんだろう。
日本政府からの支援で来ている話だとしたら、まさに意図が見え見えだ。
『殆どノーガードの男性操縦者』である一夏を放置しておくより、『専用機』という力を与えて活動させ、そして自分達の所に完全に首をつないでおきたい、つまりはそういうことだろう。
少なくとも、現段階では俺やアリアに対しての日本政府や他国からのアクションはない。
バックはフランス政府に『仏蘭西国企業連』、『ネクスト・インダストリー社』というあの『変態企業』だ――それに牙を向けたりすれば、どうなるかなんて目に見えている。
話を戻そう、つまり今の世界のターゲットは何度も言うが一夏だ。
そしてそんな一夏に対して最初にアクションを起こしたのは日本政府だろう。
さて、一体どうなってんだか…いよいよ少しきな臭くなってきたぞ――
まさか、亡国機業も裏で何か噛んでるんじゃないか?実はこの件については自分たちが探している何かがあるんじゃないか?と色々思考したが――結局理解は出来なかった。
そんな思考の渦に飲まれかけていた俺はふと一夏を見ると――そこにはちんぷんかんぷんそうにしていた一夏が居た。
頭の上に疑問符浮かべてるというか、まさにそんな感じの。
あれ…もしかしてコイツ、事の重大さというか、どんな状況なのか分かってない?
そうするとしたら今周りでざわついている女子達の意図も分かってない? そう考えていると、一夏が俺の方を向いてきた――不思議そうな顔をして。
「悠、質問いいか?」
「…非常に嫌な予感がするが、何だよ一夏」
「専用機って……何だ?」
次の瞬間、パァンッ!という音とガッ!という音が同時に教室内に響くと共に、再び一夏が机の上に倒れ付す――そう、俺と織斑先生の会心の一撃が一夏の頭に、しかも同時にヒットしたのだ
「一夏……いっとくが今のはツッコミじゃないからな――」
「…織斑、貴様という奴は――教科書6ページだ、音読しろ」
そう織斑先生に言われ、なんとか起き上がると教科書を取り出すと、指定されたページを開く一夏。流石に昨日から続けて頭が痛くなってきた――早退、しようかなあ。
そうしてそのページを音読する一夏。
つまり簡単に訳せば『ISという技術は篠ノ之束博士によって開発されたが、未だに未確定の技術で、しかも存在しているコア数は限られているためアラスカ条約で取引などに
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