暁 〜小説投稿サイト〜
IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第15話 『特訓』
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かるし微笑ましい。うむ、よきかなよきかな。
そして俺はトーストをまた一口。ああうまい、市販のパンの味じゃない… バターやジャムにしても、かなり拘っているもののようで、なんというか――ビバ贅沢。血税万歳、IS学園万歳。


隣に座るアリアも、眠たそうにしながら、効果音が着くなら『もきゅもきゅ』という感じにサンドイッチを食べている。
フランスで生活した時から、実はアリアは朝凄く弱いのだ。そして今日の未だに眠たそうにしている原因は本人曰く、『ベッドが幸せ、まさに地獄の中の楽園』らしい。

朝、アリアが起きてこないので起こしに部屋まで行ったら『あいてるー』と言われたので中に入ると、幸せそうにベッドの上でゴロゴロしている彼女がいたが、もしこのまま放置するとアリアは間違いなく『おりむらせんせい』という地獄を見るため、可哀想だったがそのまま目を覚まさせた。俺がベッドでゴロゴロする彼女に『おりむらせんせい』という言葉を放ったら一撃だった。流石に織斑先生という存在に天国から地獄に突き落とされるのは嫌だったのだろう。


「アリア、大丈夫なのか?」

「ん…大丈夫に見えるー…?」


物凄く眠たそうに返された。まあ昨日は特に疲れたんだろうから、もっと寝ていたい気持ちは分かる。
俺だって本当は寝ていたい。そして昨日の事は一部思い出したくもない。
だがしかし、アリアは向こうに居た時は大抵目が覚めた後にちゃんとシャキッとして部屋から出てくるのが普通だったので、こうして完全に寝惚け状態の彼女を見るのはどこか新鮮だ。

ぼーっとしながらもっきゅもっきゅという感じにサンドイッチを食べる彼女、なんだこのかわいい生き物、普段とのギャップがありすぎて同じクラスの布仏 本音さんにも匹敵するぞ。なんて破壊力だ、恐ろしい。
そんなふざけた事はさておき、俺は一度席から立ち上がり、ミルクだけ入れたコーヒーを持ってきてアリアの席に置いてやる。
ちらり、とこちらを見て『ありがと』と一言言うとそれを飲む彼女。フランスに居た時は大抵これを飲むと目が覚めると言っていたのだ。

「大分目覚めた…ありがと、ユウ」

「どういたしまして、ほらシャキッとしろ――織斑先生の粛清という名の出席簿アタック、食らいたいのか?」

「それはやだなぁ……大丈夫、もう意識はしっかりしてるから」

それならよかった、と俺は返す。しかしまあ、先程から周りの生徒たちがうるさい。
俺達が朝食を食べ始めたときからずっと騒いでいるのだ――本音を言えば、飯くらい楽しく静かに食わせて欲しい。
大体の理由の予想はつく、単純に俺と一夏が男性操縦者だから。それからアリアは昨日の一件ですっかり有名になってしまったので、多分それで。後は単純に面白そうだからという理由なんだろう。
悪気がないのは理解で
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