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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
第一章 『学園』 ‐欠片‐
第13話 『IS学園』
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すれば確実に楽しい事になる――きっと、そんな理由で推薦される。

そんな俺の当たって欲しくない予想は見事に当たる事になって、そして俺はため息をつくことになる。

「はいっ!織斑君を推薦しますッ!」

「じゃあ私はお兄さ――月代君を推薦しますッ!」

ほらな、そうなると思っていた。俺は内心で毒づいた。
その後も何人かの女子生徒が一夏と俺の名前を呼ぶ、きっと――その時の俺は嫌そうな顔をしていただろう。そして、ふと目が合った織斑先生は、顔は笑っていたが、どことなくすまなさそうな顔をしていた。

「……さて、では織斑と月代以外に誰か居ないか?居ないならばどちらかに決定するぞ?」

「お、俺!?ちょっと待ってくれ千冬姉、俺はそんなの――」

「織斑先生だ、馬鹿者――自推他薦は問わないと先程言った、無論他薦されたものは拒否権などない――月代、お前はどうだ?」

俺は内心でため息をつく、本当に今日は疲れる日だ――そう思いながら。
だけど、そんな疲れもある出来事で吹き飛ぶ事になるなんて、今の俺は知らなかった。

「自分は構いません、クラスの総意として自分が推薦されるのでしたら――それに従うだけ――」

「待ってくださいッ!納得がいきませんわッ!」

俺の言葉は最後まで続く事はなくて、 バンッ!と机を強く叩いて立ち上がったのは――オルコットさんだった。

「そんな選出認められませんわ!大体、男がクラス代表などといい恥さらしで――私、このエリートであるセシリアオルコットにそのような屈辱を1年間味わえと申されるのですかッ!」

俺はただ、それを黙って聞いていた。考え事をしながらオルコットさんの言葉を聞いていた

「実力から考えればこのセシリア・オルコットこそがもっとも代表に相応しいのは目に見えています!それを――男性だからという理由で男を代表にされては困ります!そのような、極東の猿が演じるサーカスに付き合う気など毛頭ございませんわッ!いいですか?代表とは実力が最もある者、『力』が最もある者こそが相応しいのです!そして――それは私、セシリアオルコットですわっ!」

一夏が何かを言いたそうにしており、流石に限界が来たのか言葉を放とうとしていたが――俺はそれを制止した。

「ならば、君が代表になるといい、オルコットさん――君が最も力があるというなら、最も相応しいと『自分で』思うならそうするといい。俺も一夏も、喜んで辞退しよう――だがその前に、教えてくれないか?オルコットさん」

「何ですの……?」

「――君の言う『力』とは何だ?そして『力』を持つ者としての君の覚悟は――何だ?俺に、教えてくれ」

「そ、それは――私は力があるから、実力もありますから、それを考えれば――私が最も相応しいという事くらい――」

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