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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第12話 『意思』
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なくて、だからこそ、簡単には『大丈夫』と言う事は出来ないし、俺には言えなかった。

それはある種の厳しさで。きっと、強い人間にしか言えない言葉。
彼女は、それが言えるのだろう。 言えるようになったのだろう。

出逢ってから随分と変わった彼女だからこそ、シャルロットの変化を、俺よりもずっと感じ取っているのか。
それにもしかすると、シャルロットが折れそうになった時は、絶対に支えるという決意があるのか。

アリアが大丈夫と言った意味は、俺にはわからない。それは彼女の気持ちだから、彼女にしかわからない。
それでも、その言葉には力強いものがあったのは確かだった。安心できて、心の奥底から勇気が沸いてくるような、そんな力強さが。

俺は、そこまで強くない――強がって『それでも』って言い続ける事しかできない。そう内心苦笑しつつ、シャルロットに話しかける。

「シャルロット。アリアの言う通りだ。会えないわけじゃない。それに、お前が頑張ってお父さんの仕事を手伝えば、学園に来る事もできる筈だ。俺は、そう信じてるし、信じたい。お前が来るのを、俺は待ってる」

「私達、ね。シャルロット、貴女が来るのを待ってる。必ず来るって、信じてる」

俺がふとアリアに対して思った感情がそれだ。俺が男だというのもあるが、アリアはシャルロットの気持ちをわかってやって、その上で自分の気持ちをああやって伝えている――本当に強いと思った。
暫くアリアに抱きしめられながら、ひとしきり泣くと、シャルロットが口を開いた

「お願いが、あるんだ」

「……何だ?」

「さっきね――ユウさんやアリアさんの事、まるでお兄さんやお姉さんみたいって言ったよね?僕はずっと、二人をそう思ってきたんだ――だからね、これからはさん付けの他人行儀じゃなくて、『ユウ兄』と『アリア姉さん』って呼ばせて欲しいんだ」

「――俺もアリアも、シャルロットの事を妹みたいだって思ってたところがあったからさ、そう呼んでくれてもいいぞ といっても――大事な妹泣かせるようなろくでなしの兄と姉だけどさ」

「本当、その通りだね――ユウ」

それまでアリアに抱きしめられていたが、アリアに『ありがとう』とだけ一言言うとシャルロットはソファに座りなおして、再び言葉を紡ぎ始めた。

「じゃあ――僕は、こっちで頑張るよ。 ユウ兄やアリア姉さんがIS学園に行ってもこっちで頑張る、そしてちゃんと準備ができたら――僕の心の準備と二人みたいな覚悟が出来たら、僕もIS学園に行くよ、今度は――僕の力で二人に会いに行くから」

「あぁ――頑張れ、シャルロット それから……待ってるからな」

「向こうに行ってもいつでも連絡とかしてきていいからね? 大事な妹だし――私もユウもきっと心配するから」

「うん、
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