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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第12話 『意思』
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連絡があり、俺は何事かと尋ねた――すると返されたのは『男性操縦者』が見つかったという事だった。
電話でその話を聞いた時は真っ先に自分の耳を疑った。『聞き間違い』ではないのかと。しかし現実とはとても非情で、今そこにあるのが『現実』だと理解するのにそこまで時間は要さなかった。
エディさんから連絡を受けて、電話を終えた後に唖然としている俺に対してアリアとシャルロットが心配そうに声をかけてくれて、その言葉で現実に戻ると『何があったの?』と聞かれた。
ひとまず、電話の内容について二人にも話すとやはり驚いていた。
アリアは俺のIS起動を一度見ているので、そこまで焦ってはいなかったようだが、やはり少し信じられないと言っていた『そんな異例が二度も起こるのか』と、アリアは言った。
墓地で『現実』を目の当たりにし、その場でただ佇んでいても始まらない――とにかく俺達3人は大至急『ネクスト・インダストリー本社』へと向かった。
そして現在、俺達は『ネクスト・インダストリー本社』の社長室に居た。そこには既にエディさんにレオンさん、主任にデュノアさんの姿があった。
「――三人とも、電話で話したとおりだ。 私も最初日本で男性IS操縦者が発見されたと聞き、何かの嘘かデマかと思ったよ……だが、確認する限り本当のようだ」
そうデュノアさんが言った、デュノアさんを含めた4人は今まで無いほど険しい表情をしており、そして俺自身が『男性操縦者』である事から事の重大さが理解できた。
そして、『彼』と自分の違い――それは、世界に対して男性操縦者として公表しているかしていないか、という事だろう。
俺の場合、事情が事情だったたというのもある。とにかくアリアと初めて戦った直後は自身の存在を世界に対して『隠蔽』しておくことが俺は可能だった。
エディさんの力、そしてレオンさんの力と『ネクスト・インダストリー社』の存在、更にそこに『デュノア社』の力も加わり俺という存在は世界に対して伏せられていた。
無論、準備ができるまでだった。いきなり何の準備もなしに『男性操縦者』だと公表したらどうなるか、何もせずに無防備な状態ならきっと世界に捕獲へと動かれ最悪モルモットかホルマリン漬けだろう。
だからこそ、俺という存在と当事者であり『色々な意味で規格外』であるアリアの存在を隠蔽した。準備は後一歩で整うところだったのだ。自分という存在――それを世界に対して示すための準備が。だが、今の現実はその準備を全て台無しにした。
まるで自分たちを嘲笑っているみたいに、『させてなるものか』と言っているみたいに。
それまで険しい顔をして何かを考えていたエディさんが、そこで口を開いた。
「現状について説明しておこう――日本にあるIS学園は分かるな?」
IS学園
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