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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第12話 『意思』
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』作った467個と『彼女』にあげた特別なコアが1つ、それしか存在しない筈なんだけど、ゆーくんのISはその『どれでもない』んだよねぇ――ふふっ……本当に束さん興味深いなあ、もっと知りたいなあ――ゆーくんのこと」
楽しそうに、嬉しそうにただ『笑い』続ける篠ノ之 束を見て、クロエはただ黙っている事しかできなかった。
その時の彼女――篠ノ之 束はクロエから見ると、今まで無いほど上機嫌だったのだ。そしてそんな自分の主に対して、それ以上何も言えなかった。
「うーん…そろそろお腹も空いたし、ご飯にでも食べようかなー?くーちゃん、ご飯のほうよろしくねっ」
「束様、しかし私が作ると――」
クロエ・クロニクルという少女はお世辞にもあまり料理が上手ではない、彼女としては主である篠ノ之 束に喜んでもらいたいという気持ちはあったが、自分の料理スキルが壊滅的だということを理解していたためためあまり料理はしたくなかった。
篠ノ之 束はそんなクロエに対して笑いながら
「いーからいーからっ、束さんはくーちゃんの作ったものならなんでも喜んで食べるよー?それに何事も練習だと束さん思うなあ。 という事で、くーちゃんよろしくっ」
「は、はい――それでは……」
心のどこかで、自分に対して気を使ってくれて、そして優しくしてくれる主に対して『ありがとうございます』と、そう言うとクロエはその部屋を後にした。
そして、その部屋の中に居るのが自分自身だけだと篠ノ之 束は確認するとまるで隠すように置いてあったフォトフレームを手に取る
その時の篠ノ之 束という存在は、普段のどこかふざけたような、回りを気にせず自分勝手に振舞っているような彼女の姿は――無かった。
「本当に、興味深いよねえゆーくんは――だって本当に束さんでも『あのISが何なのか』ううん、『そもそもあれがISなのか』すら分からないんだから――本当に興味深いと思うし、いつか会ってみたいなあとか思っちゃうね だって――」
篠ノ之 束はそのフォトフレームを手にしながら、悲しそうに、どこか辛そうな笑顔でその写真を見る
「『博士』、貴女の息子でもあるんだからね――束さんだって超天才だけど人間だよ、だから……『罪悪感』や『辛いって感じる気持ち』くらいあるんだから」
その写真には、幼い頃の篠ノ之 束と一人の女性、そして…彼女に抱きかかえられた、写真に写る自身よりも幼い2人の子供――4人一緒に、笑顔で写っていた。
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信じられない、俺が『ネクスト・インダスリー本社』へと到着して思ったのはただそれだけだった。
集合墓地でエディさんより『緊急事態』との
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