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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第11話 『約束』 後編
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トは暫く迷うと言った

「変な事、聞いてもいいかな?」

「どうかしたのか?」

「あのね――二人は、どこにも行かないよね?」

その問いかけに、俺もアリアも――直ぐに返す事はできなかった
なぜならば『どこにも行かないか』と聞かれてしまうと『答えられない』としか返しようが無かった。
今後の話だが、『男性操縦者』として公表してどうなるかわからない以上『どこにも行かない』とは返せなかった

「――シャルロット、あのね」

運転中の俺に気を遣ってか、アリアが答えようとするが――

「……あはは、何言ってるんだろうね僕は――うん、変な事口走っちゃったね 忘れて、二人とも」

運転していたのでバックミラー越しに少ししか見えなかったが、その時の彼女は――無理に笑顔を作っていたと思う。

きっと、この時の彼女の言葉は未来で起こる不安を感じて、シャルロットが言ったのだと思う。
俺もアリアも、結局はその言葉に対して何も返せずに――まるで逃げたみたいに、他愛の無い話をしていた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「しかしまぁ……結構買ったな二人とも」

俺は持っていた二人の荷物を車に積み込むと苦笑いしながらそう言った。
あの後、シャルロットが行きたいと言っていたお店に行った後、丁度昼時だったので近場のレストランで昼食を取った。

昼食を食べながらこれからの予定を話し合った結果、二人は色々と買いたいものがあったらしく、アリアとシャルロットの買い物に付き合う事にすると決めて今に至る。

結論から言えば、俺は女性の買い物をナメていたと言わざるを得ない。
よくよく考えれば、俺自身今までは異性の知り合いなんて空軍士官学校の同期くらいのものだったしその辺りの知識に乏しいのは…まあ、自覚はしていたつもりだった。

どうやら、そんな俺の自覚なんてものは、まったくもって、全然これっぽっちも不足していたという事がよく理解できた。

ふと、仕官学校での友人から言われた言葉を思い出した。

ある男性友人曰く『女の買い物に対する甘い想像は捨てろ。そんな幻想を抱いてたら死ぬぞ。ウォーキングスタイルでモンブランに登山して死にたくはないだろう?』
ある女性友人曰く『私達女性は、男性と違って色々大変だったりこだわったりする――だから買い物とか1つにしても凄く大変なのよね』

とのことだった。
この言葉の意味を、俺は現在進行形で身をもって体感しているのである。

俺は二人が『買い物』といった時点で『なんだ、それくらいなら』という軽い気持ちだったが、実際に二人の買い物に付き合ってよく分かった。確かにこれは『ナメていると大変な事になる』

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